今週の短評
- 2016/09/10
- 00:46
今さらですが、最近になってアガサ・クリスティを読み出しました。
「もうミステリ作家いらなくね?」と薄ら思うぐらいハマっています。オチを知っているのにページを手繰る手が止まらないっていうのは恐ろしいですね。
ちなみに1週間で3冊読みました。
さて、そんな逆境の中(笑)個人作家の作品も読んだので短評を。
「組長の料理人」
個人作家のBBSで、なぜか名指しで勧められていたので読んでみました(一応言っときますが、同じ事をやっても読むかどうかは確約出来ませんので悪しからず)。
あんまり商品説明を真面目に読まずにダウンロードしたのですが、読んでいて「私小説っぽいな」という印象を抱きました。実際に私小説的寄りの小説みたいですね。ヤクザの世界がリアルに書かれていて面白い。文章はまだ慣れていない感じなんですけど、それに比較して組織の在り方やら現場にいないと分からないような所まで踏み込んで書いているので、その歪さが逆にいい。
ただ、初めて書いた小説なのかもしれないので、下記の点は修正して欲しいかなと。
改行一字下げ、中黒(・・・)ではなく三点リーダ(……)を使う等、素人くさくなっているところをブラッシュアップするだけでかなり印象は変わるんじゃないかと思います。
私小説に寄りすぎたせか、最後の方はちょっとアッサリしすぎていたので、そこは遠慮なくフィクションをでっち上げて欲しいですね。次回作に期待。
「セルパブ作家 初瀬明生が死んだ夜」
今回は本格ミステリではないのですね。
短編が三つ入っており、文字数は10万字超えというボリュームの作品ですね。
「寵愛の館」で気になったスタートの弱さは作者の死という事件で解消され、一個一個の話も丁寧に作ってありました。三作が連関しているのもいい。
(ところでご本人のご許可さえ取れたら「寵愛の館」をまったく別モノに作り変えた「超愛の館(仮)」とか書いてみたいと思っています。閉鎖的な空間の中で背徳が羽を伸ばしているようなマジキチワールドですね 笑)
僭越ながらですが、氏の作品は毎回「いいけどもっとイケる」という印象を感じますかね。偉そうで申し訳ないですが。
例えば
安原という男は高校時代に仲良くしていた男だ。
という表記があって、直後の会話で「高校以来か?」というセリフがあります。ついでに「男」という単語も2回出てきています。これは明らかに無駄な文章です。
これなら
安原という男は高校時代からの旧友だ。
で済みます。「男」も重複しないし。
他には
舌打ちをし、車に戻った。車は静かでよかったが、あまり集中はできなかった。そうこうしているうちに、スマホのアラームが鳴る。
これもちょっとだけ省きます。
舌打ちをし、車に戻った。静かなわりには集中できない。気付けばスマホのアラームが鳴っていた。
と車の頻出を省き、文章を気持ち短くする。
あまり文章警察になってもいけないのでほどほどにしておきますが、推敲の時は「頭痛が痛い」式の重複表現を省くこと、そしてなるべく短い文章で多くを語る努力をするとグっと読みやすい文章になるかと思います。
まあ、私も人の事を言っている場合じゃないですけどね。
あと個人的な好みを言えば、三作品の連関性をもっと濃くして、三つ読むとまったく違う世界が見えてくる、みたいな仕掛けが欲しいですかね。いわゆる二重底を作るというやつでしょうか。
それが難しいんですけど、氏の才能なら出来るはず。
……まあ、読み返すと偉そうな書評ですね(笑)。
だから批評はベタ褒めの方が楽なんですよね。
まあ間然を生き甲斐にしているどこかのAmazonカスタマーよかずっと有意義なアドバイスでしょう(笑)。
今日はこの辺で。
「もうミステリ作家いらなくね?」と薄ら思うぐらいハマっています。オチを知っているのにページを手繰る手が止まらないっていうのは恐ろしいですね。
ちなみに1週間で3冊読みました。
さて、そんな逆境の中(笑)個人作家の作品も読んだので短評を。
「組長の料理人」
個人作家のBBSで、なぜか名指しで勧められていたので読んでみました(一応言っときますが、同じ事をやっても読むかどうかは確約出来ませんので悪しからず)。
あんまり商品説明を真面目に読まずにダウンロードしたのですが、読んでいて「私小説っぽいな」という印象を抱きました。実際に私小説的寄りの小説みたいですね。ヤクザの世界がリアルに書かれていて面白い。文章はまだ慣れていない感じなんですけど、それに比較して組織の在り方やら現場にいないと分からないような所まで踏み込んで書いているので、その歪さが逆にいい。
ただ、初めて書いた小説なのかもしれないので、下記の点は修正して欲しいかなと。
改行一字下げ、中黒(・・・)ではなく三点リーダ(……)を使う等、素人くさくなっているところをブラッシュアップするだけでかなり印象は変わるんじゃないかと思います。
私小説に寄りすぎたせか、最後の方はちょっとアッサリしすぎていたので、そこは遠慮なくフィクションをでっち上げて欲しいですね。次回作に期待。
「セルパブ作家 初瀬明生が死んだ夜」
今回は本格ミステリではないのですね。
短編が三つ入っており、文字数は10万字超えというボリュームの作品ですね。
「寵愛の館」で気になったスタートの弱さは作者の死という事件で解消され、一個一個の話も丁寧に作ってありました。三作が連関しているのもいい。
(ところでご本人のご許可さえ取れたら「寵愛の館」をまったく別モノに作り変えた「超愛の館(仮)」とか書いてみたいと思っています。閉鎖的な空間の中で背徳が羽を伸ばしているようなマジキチワールドですね 笑)
僭越ながらですが、氏の作品は毎回「いいけどもっとイケる」という印象を感じますかね。偉そうで申し訳ないですが。
例えば
安原という男は高校時代に仲良くしていた男だ。
という表記があって、直後の会話で「高校以来か?」というセリフがあります。ついでに「男」という単語も2回出てきています。これは明らかに無駄な文章です。
これなら
安原という男は高校時代からの旧友だ。
で済みます。「男」も重複しないし。
他には
舌打ちをし、車に戻った。車は静かでよかったが、あまり集中はできなかった。そうこうしているうちに、スマホのアラームが鳴る。
これもちょっとだけ省きます。
舌打ちをし、車に戻った。静かなわりには集中できない。気付けばスマホのアラームが鳴っていた。
と車の頻出を省き、文章を気持ち短くする。
あまり文章警察になってもいけないのでほどほどにしておきますが、推敲の時は「頭痛が痛い」式の重複表現を省くこと、そしてなるべく短い文章で多くを語る努力をするとグっと読みやすい文章になるかと思います。
まあ、私も人の事を言っている場合じゃないですけどね。
あと個人的な好みを言えば、三作品の連関性をもっと濃くして、三つ読むとまったく違う世界が見えてくる、みたいな仕掛けが欲しいですかね。いわゆる二重底を作るというやつでしょうか。
それが難しいんですけど、氏の才能なら出来るはず。
……まあ、読み返すと偉そうな書評ですね(笑)。
だから批評はベタ褒めの方が楽なんですよね。
まあ間然を生き甲斐にしているどこかのAmazonカスタマーよかずっと有意義なアドバイスでしょう(笑)。
今日はこの辺で。
スポンサーサイト