「名無しの挽歌」を無料配布した理由
- 2016/04/03
- 00:24
デイジー、お疲れ様。そして、いつもありがとう。
さて、また「名無しの挽歌」関連の記事です。
今作は珍しく無料配布しました。一部の人はご存知のように、私はKDPのお試し版を最前線で盛り上げた一人でして、全編にわたって無料キャンペーンはやらない主義だったのですね。
ですが、今作は書いている内に、同業者に今までで一番受け入れられそうな痛みというか、希望というか、そんなうねった感情の波長を感じたのです。私自身は「共感」という言葉が嫌いなのですが――だって、なんで作品に共感しないといかんのでしょう?――作家(もどき)にはこの作品が作り出すメロディーが届くだろうと、そう感じたのです。まあ、そのメロディーが心地よく響くかどうかはまた別問題ですけどね。
アラサー、公募落ち、不遇、リタイアしていく仲間達……。そういう要素が光るのはカクヨムでも小説家になろうでもなくKDPだろうと思いました。
過去記事で「悪魔とドライヴ」と「テーブルの上のスカラーク」のアンサー的な立ち居地にある作品と書いた気がしましたが、どういう点でそう思ったのか記しておかないと自分でも忘れてしまいそうなので(笑)ここでやっておきます。
「悪魔とドライヴ」と「名無しの挽歌」を対比させると、書く事についての渇望というか、創作の本能というものがどこから出てくるのかという点を比較すると面白いんじゃないかと思っています。久太郎はどっちかと言うと、「書かないといられない呪い」にかかっていた部分があったと記憶していますが、「名無しの挽歌」の主人公は明らかに虚栄心とかマイナスの感情が主体になっていますよね。
それがだんだん変わっていくのですけど。そして、「名無しの挽歌」の主人公の作品は出版しないと「殺す」と言ってくれる美少女もいないし、なによりも世間から作品が求められていない(笑)。ここに表現者の両極があるわけです。
お次は「テーブルの上のスカラーク」ですね。
「テーブルの上のスカラーク」との対比では、もうちょっと分かりやすく早川さんと名無しの主人公の比較ですね。狙ってはいませんでしたが、才能が無いなりにもがく姿が似ているな、と思いました。名無しの主人公の方が遥かにクズですが(笑)。
まあアレですよ。負け犬のまま終わり、歴史の側溝で忘れられている人達にも、それなりにドラマはあるという事です。KDPで活動している人はほとんど不遇を味わっているでしょうから「お前は俺か」現象が起きる可能性は高いですね。
両者の対比はそんなもんでしょうか。
本作で書く事についての答えを直球で出した自分を褒めてやりたい気分です(笑)。
冗談はさておき、忌川タツヤ氏は本作を読んでくれたようです。読者メーターで気付きました。彼は絶対に本作を読んでほしかった一人だったので、読んでくれただけで嬉しいです。
あと読んで欲しいのはあの人とあの人と……いや、いやらしいのでやめておきますか。
とにかく、「名無しの挽歌」はわなびモノの一つの完成形であると思っています。
まだ読んでいない方はぜひ、あえて自分を主人公と混同しつつ読んで下さいね(笑)。
あ、あと「悪人の系譜 お試し版」を4月3日午後5時あたりから五日間に渡って無料配布します。こっちは別人が書いたような作品と言われそうですが、読んでくれた人の評価は高かった(過去形)です。
興味があればどうぞ。
さて、また「名無しの挽歌」関連の記事です。
今作は珍しく無料配布しました。一部の人はご存知のように、私はKDPのお試し版を最前線で盛り上げた一人でして、全編にわたって無料キャンペーンはやらない主義だったのですね。
ですが、今作は書いている内に、同業者に今までで一番受け入れられそうな痛みというか、希望というか、そんなうねった感情の波長を感じたのです。私自身は「共感」という言葉が嫌いなのですが――だって、なんで作品に共感しないといかんのでしょう?――作家(もどき)にはこの作品が作り出すメロディーが届くだろうと、そう感じたのです。まあ、そのメロディーが心地よく響くかどうかはまた別問題ですけどね。
アラサー、公募落ち、不遇、リタイアしていく仲間達……。そういう要素が光るのはカクヨムでも小説家になろうでもなくKDPだろうと思いました。
過去記事で「悪魔とドライヴ」と「テーブルの上のスカラーク」のアンサー的な立ち居地にある作品と書いた気がしましたが、どういう点でそう思ったのか記しておかないと自分でも忘れてしまいそうなので(笑)ここでやっておきます。
「悪魔とドライヴ」と「名無しの挽歌」を対比させると、書く事についての渇望というか、創作の本能というものがどこから出てくるのかという点を比較すると面白いんじゃないかと思っています。久太郎はどっちかと言うと、「書かないといられない呪い」にかかっていた部分があったと記憶していますが、「名無しの挽歌」の主人公は明らかに虚栄心とかマイナスの感情が主体になっていますよね。
それがだんだん変わっていくのですけど。そして、「名無しの挽歌」の主人公の作品は出版しないと「殺す」と言ってくれる美少女もいないし、なによりも世間から作品が求められていない(笑)。ここに表現者の両極があるわけです。
お次は「テーブルの上のスカラーク」ですね。
「テーブルの上のスカラーク」との対比では、もうちょっと分かりやすく早川さんと名無しの主人公の比較ですね。狙ってはいませんでしたが、才能が無いなりにもがく姿が似ているな、と思いました。名無しの主人公の方が遥かにクズですが(笑)。
まあアレですよ。負け犬のまま終わり、歴史の側溝で忘れられている人達にも、それなりにドラマはあるという事です。KDPで活動している人はほとんど不遇を味わっているでしょうから「お前は俺か」現象が起きる可能性は高いですね。
両者の対比はそんなもんでしょうか。
本作で書く事についての答えを直球で出した自分を褒めてやりたい気分です(笑)。
冗談はさておき、忌川タツヤ氏は本作を読んでくれたようです。読者メーターで気付きました。彼は絶対に本作を読んでほしかった一人だったので、読んでくれただけで嬉しいです。
あと読んで欲しいのはあの人とあの人と……いや、いやらしいのでやめておきますか。
とにかく、「名無しの挽歌」はわなびモノの一つの完成形であると思っています。
まだ読んでいない方はぜひ、あえて自分を主人公と混同しつつ読んで下さいね(笑)。
あ、あと「悪人の系譜 お試し版」を4月3日午後5時あたりから五日間に渡って無料配布します。こっちは別人が書いたような作品と言われそうですが、読んでくれた人の評価は高かった(過去形)です。
興味があればどうぞ。
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下世話な新連載「外野から見たカクヨム・ウォーズ~傍観者の言いたい放題~」 なんとなく試されているっぽいセルフプロデュース能力 ホーム
下世話な新連載「外野から見たカクヨム・ウォーズ~傍観者の言いたい放題~」 ぶっちゃけ、KDP作家がやっちまったと思う事