「割られよ、凍てついた王冠よ」書評
- 2015/05/29
- 23:20
電子書籍業界界隈で評判の犬吠埼一介氏渾身の一作、「割られよ、凍てついた王冠よ」を読了しました。
実は過去に氏の作品はいくらか読んでいたのですが、自身の不勉強のために、政治的な思想の扱いをどうするか迷っていた部分があり、レビューを自粛していました。あんまりおバカなレビューを書いたら自分も恥をかくし、作者に失礼だろうという考えがあったんですね。
で、なんで本作でレビューをしようと思ったかと言うと、単純に書評を書きやすかったからです。
本作のあらすじをざっくりと説明します。
舞台は僅かな支配者が労働者を搾取するSFっぽい世界で、その支配者側にいる七曜の一員であるイリヤ(男性。名前からして多分ロシア系か?)という青年が、フラルという女性の軽いハニートラップに引っかかり、マグナという貴重なエネルギー資源(FF7あたりで言うマテリアあたりに該当か)が入ったデイパックを盗まれてしまいます。
イリヤが服にねじ込まれていた地図の場所に向かうと、そこはフラルが所属するウインドウォーカーズというという革命軍があって、彼らは支配者が持つ力の象徴である王冠を奪取するべく策謀を巡らしていました……というお話です。
前述の通り氏の作品はいくつか読んでいるのですが、この小説は「自由を手に入れるために支配者と闘う弱者」という単純明快なテーマが源流にあるので、他の作品と比べるとぶっちぎりで紹介しやすいんですね。
もちろん闘いの物語ですから、迫力満点のバトルシーンもあります。前述のマグナというガジェットを使用したバトルで、空を飛んだり火を放ったり、氷で攻撃したり相手の心をコントロールする技もあります。そう説明すると一見ライトノベルでよくありそうな話なのですが、決して子供っぽい話ではなく、むしろ大人向けの話ではないかと思います。
分かりやすいテーマを下地にしたキャッチーな作風なので、とっつきやすさも共存させているところがいいですね。
あんまり小難しい話をする気はないのですが、この作品を解釈するにあたって、あとがきがかなり機能していたと思います。あれのお陰で作品に込められた思いがより明確になりましたし、それを読んでから再読したらまた違う世界が見えてくるのかもしれません。
とまあ、あんまり深い話は書けませんでしたが、何度も言うように本作はキャッチーさと容易には掴みきれない懐の深さを感じる作品だったと思います。
ラノベに重厚さが欲しいなあ、なんて思っている読者にはオススメでしょう。
とにかく読みやすい。他の作家さんが本作をレビューしているのも私と同じような考えがあったのかもしれませんね。
実は過去に氏の作品はいくらか読んでいたのですが、自身の不勉強のために、政治的な思想の扱いをどうするか迷っていた部分があり、レビューを自粛していました。あんまりおバカなレビューを書いたら自分も恥をかくし、作者に失礼だろうという考えがあったんですね。
で、なんで本作でレビューをしようと思ったかと言うと、単純に書評を書きやすかったからです。
本作のあらすじをざっくりと説明します。
舞台は僅かな支配者が労働者を搾取するSFっぽい世界で、その支配者側にいる七曜の一員であるイリヤ(男性。名前からして多分ロシア系か?)という青年が、フラルという女性の軽いハニートラップに引っかかり、マグナという貴重なエネルギー資源(FF7あたりで言うマテリアあたりに該当か)が入ったデイパックを盗まれてしまいます。
イリヤが服にねじ込まれていた地図の場所に向かうと、そこはフラルが所属するウインドウォーカーズというという革命軍があって、彼らは支配者が持つ力の象徴である王冠を奪取するべく策謀を巡らしていました……というお話です。
前述の通り氏の作品はいくつか読んでいるのですが、この小説は「自由を手に入れるために支配者と闘う弱者」という単純明快なテーマが源流にあるので、他の作品と比べるとぶっちぎりで紹介しやすいんですね。
もちろん闘いの物語ですから、迫力満点のバトルシーンもあります。前述のマグナというガジェットを使用したバトルで、空を飛んだり火を放ったり、氷で攻撃したり相手の心をコントロールする技もあります。そう説明すると一見ライトノベルでよくありそうな話なのですが、決して子供っぽい話ではなく、むしろ大人向けの話ではないかと思います。
分かりやすいテーマを下地にしたキャッチーな作風なので、とっつきやすさも共存させているところがいいですね。
あんまり小難しい話をする気はないのですが、この作品を解釈するにあたって、あとがきがかなり機能していたと思います。あれのお陰で作品に込められた思いがより明確になりましたし、それを読んでから再読したらまた違う世界が見えてくるのかもしれません。
とまあ、あんまり深い話は書けませんでしたが、何度も言うように本作はキャッチーさと容易には掴みきれない懐の深さを感じる作品だったと思います。
ラノベに重厚さが欲しいなあ、なんて思っている読者にはオススメでしょう。
とにかく読みやすい。他の作家さんが本作をレビューしているのも私と同じような考えがあったのかもしれませんね。
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