馳星周「月の王」書評
- 2022/04/22
- 00:53
馳星周の新刊である「月の王」を読了しました。
はじめにあらすじを紹介します。
舞台は上海で、帝国陸軍特務機関所属の伊那雄一郎が緊急招集を受けるところから始まります。
上官からフランス人と駆け落ちした華族令嬢である一条綾子の身柄を奪還せよと命じられた伊那。
皇族である一条綾子は各国の特務機関がヒレを海面にチラつかせる鮫のように狙っており、そのミッションに大神明(おおがみ あきら。大明神ではない)が随行します。
人知を超えた戦闘力を誇る大神は未知の力を使い、狼無双とでも呼べそうな暴力の暴風雨と化して次々とやってくる刺客を倒していきます。
その行き先には杜龍(ドューロン)という武術かが待っており……という話です。
第一印象ですが、「馳星周ってこういう話も書くんだ!?」っていう驚きが先立ちましたね。
ストーリーの構成を簡単に言うとカプコンのヴァンパイアシリーズに出てくる狼男(ガロン)が杜龍率いる四天王を相手に大暴れする話ですかね。
ちなみに拙著「PCM」はそもそも「馳星周風の文体で書かれたボクシング小説が読みたいけど存在しないので自分で書いてしまえ」という発想から来ていましたが、嘘から出たまことというか、馳星周がヴァンパイアシリーズめいた作品を書くとは夢にも思っていませんでした。
予想通り評価は割れていて、大味なアクション小説という評価もありました。それは否定しないしバトル物が好きではない人からすれば魅力は感じないでしょう。
個人的にもバトルの描写が馳星周の割位にはラノベっぽいというか大神が強すぎてシーソーゲームの緊張感が無いなという心象は受けましたが、それを差っ引いても面白かったです。
あとは「夜光虫」みたいなドロドロした感じも入れば最高だったと思うのですが、なにやらシリーズ化出来そうな作風でもあるので次回作でそんな感じになればなとも思うのです。
バトル物が好きな人は読んでみて下さい。
はじめにあらすじを紹介します。
舞台は上海で、帝国陸軍特務機関所属の伊那雄一郎が緊急招集を受けるところから始まります。
上官からフランス人と駆け落ちした華族令嬢である一条綾子の身柄を奪還せよと命じられた伊那。
皇族である一条綾子は各国の特務機関がヒレを海面にチラつかせる鮫のように狙っており、そのミッションに大神明(おおがみ あきら。大明神ではない)が随行します。
人知を超えた戦闘力を誇る大神は未知の力を使い、狼無双とでも呼べそうな暴力の暴風雨と化して次々とやってくる刺客を倒していきます。
その行き先には杜龍(ドューロン)という武術かが待っており……という話です。
第一印象ですが、「馳星周ってこういう話も書くんだ!?」っていう驚きが先立ちましたね。
ストーリーの構成を簡単に言うとカプコンのヴァンパイアシリーズに出てくる狼男(ガロン)が杜龍率いる四天王を相手に大暴れする話ですかね。
ちなみに拙著「PCM」はそもそも「馳星周風の文体で書かれたボクシング小説が読みたいけど存在しないので自分で書いてしまえ」という発想から来ていましたが、嘘から出たまことというか、馳星周がヴァンパイアシリーズめいた作品を書くとは夢にも思っていませんでした。
予想通り評価は割れていて、大味なアクション小説という評価もありました。それは否定しないしバトル物が好きではない人からすれば魅力は感じないでしょう。
個人的にもバトルの描写が馳星周の割位にはラノベっぽいというか大神が強すぎてシーソーゲームの緊張感が無いなという心象は受けましたが、それを差っ引いても面白かったです。
あとは「夜光虫」みたいなドロドロした感じも入れば最高だったと思うのですが、なにやらシリーズ化出来そうな作風でもあるので次回作でそんな感じになればなとも思うのです。
バトル物が好きな人は読んでみて下さい。
スポンサーサイト