新作の断片

　扉へ近付く、またカードキー。蹴り開けようとしたが、ビクともしない。

　パネルを操作する。顔をパネルに合わせるように言われた。エラー。網膜センサーで照合をしているようだった。

　苦痛に呻く半グレを見やる。髪の毛を引っ張り上げて起こすと、小太刀で首を斬り落とした。

　生首。驚愕に目を見開いている。網膜センサーにかざした。ピンポンと間抜けな音が響く。横にスライドするドア。網膜が登録されている生首だったようだ。

　施設の回廊が続く。細い一本道。迂回路が無さそうに見えた。奥からなだれ込む半グレ。次々と小太刀で斬り殺していく。頸動脈を一閃。血が噴き出す。振り下ろされるバット。転がってかわし、跳ね起きて後ろに宙返り。視界に敵が映ると、小太刀を投擲した。

　小太刀が半グレの首を斜めに貫く。倒れ込んだ肉体から小太刀を引き抜くと、血しぶきが噴水のように上がった。