新作の断片
- 2021/09/10
- 00:47
「濡れているじゃないか」
宝塚めいた声。相手を征服した時に男が発する典型的な台詞。声のせいで妙な艶めかしさがあった。
佐藤鷹が光の乱反射するぬめりを見せる。淫猥な糸。垂れて空気中に溶けていった。
屈辱と快楽の残り香が同時の脳内を駆けていく。女だけが持つはずの悦びが、胸の奥に熾火のように熱を持っていた。屈辱だった。
「っ……!」
悔しさに唇を噛む間もなく、また佐藤鷹の指が芹沢の秘部に滑り込んでいく。濡れていて、すぐにその指を受け入れた。心とは相克して、女の肉が細い指先をきつく抱きしめる。
締まる。狂おしいほどに。
抽送する指。柔らかい爪。力みなくリズミカルに動く。何もかもが無駄なく、ただ快楽を生み出すためだけに機能していた。
濡れた音。ぬちゃぬちゃと愛液を溢れさせる。温かい水が、硬いフロアにボタボタと落ちていった。
高速で動く指。頭が白くなった。
――二度目の絶頂。
意識は半ば飛んで、屈辱すらも認識が難しくなる。そのまま眠ってしまいたくなった。
宝塚めいた声。相手を征服した時に男が発する典型的な台詞。声のせいで妙な艶めかしさがあった。
佐藤鷹が光の乱反射するぬめりを見せる。淫猥な糸。垂れて空気中に溶けていった。
屈辱と快楽の残り香が同時の脳内を駆けていく。女だけが持つはずの悦びが、胸の奥に熾火のように熱を持っていた。屈辱だった。
「っ……!」
悔しさに唇を噛む間もなく、また佐藤鷹の指が芹沢の秘部に滑り込んでいく。濡れていて、すぐにその指を受け入れた。心とは相克して、女の肉が細い指先をきつく抱きしめる。
締まる。狂おしいほどに。
抽送する指。柔らかい爪。力みなくリズミカルに動く。何もかもが無駄なく、ただ快楽を生み出すためだけに機能していた。
濡れた音。ぬちゃぬちゃと愛液を溢れさせる。温かい水が、硬いフロアにボタボタと落ちていった。
高速で動く指。頭が白くなった。
――二度目の絶頂。
意識は半ば飛んで、屈辱すらも認識が難しくなる。そのまま眠ってしまいたくなった。
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