「路上のX」書評
- 2021/03/14
- 00:09
全然知らなかったのですが、kindleストアのオススメで「路上のX」という作品を見つけまして、「今書いてる作品と似たような属性だからあんま読まない方がいいかも」とも思いましたが、なんかすごく面白そうだったので欲望に抗えず、一気読みしました。
主人公は薄幸なJKである真由ちゃんでして、この娘は親に親戚の家に預けられ、そのまま両親が失踪するという悲惨な人生を歩んでいます。
無理くり兄の娘を押し付けられた叔父は真由ちゃんをあまり温かくは受け入れられず、叔母については明らかに冷遇されていまして、冷蔵庫のものを食べると怒られたり、洗濯機を使わせてもらえないから自分のブラウスは手洗いして干さないといけないとか、なかなかプライドがガリガリ削られるような生活を強いられています。
真由ちゃんの不幸はさらに続きまして、家に帰りたくない彼女はバイト先のラーメン屋の一室を貸してもらうのですが、そこで同僚からレイプに遭ってしまいます。
踏んだり蹴ったりな真由ちゃんですが、ある日、JKビジネスをやっているリオナという女の子に出会います。その子も壮絶な人生を歩んできており……。
と、かなりざっくりな話にはなりますが、いかにも私の好きそうな(笑)不幸な人達が血反吐を吐きながら地面を這いつくばって生きようとしていく話ですね。
信じられないぐらい不幸な女ばかりが出てくるのですが、こういう人達ってあんまり知られていないだけで結構いるのですね。それこそ親から性的な虐待を受けていたり、暴力とともに歩んできた人生みたいな人が社会の影にはたくさんいるわけです。
で、私達ですら一歩間違えたら「そっち側」にゴロゴロって落っこちてしまう可能性があるわけで……。色々考えさせられる作品でしたね。
捨てられる子供の視点や、子供を置いて「遠くへ行かざるを得なかった」大人の視点のすれ違いを見ていて、これはまさに私達のすぐ傍で起こっており、そして私達自身にも問題として降りかかる可能性がいくらでもあるんだなと。
視点としてはJKやギャルの視点が多いのですが、オッサンの私でも十分に共感出来る痛みがあり、作品を読んだ後は登場人物達の幸せを強く願ってあげられるような作品でした。
前述の通り明らかに不幸な人しか出てこないような話なので合わない人はとことん合わないと思いますけど、波長が合う人は一気に読んで言いようのない切なさを味わうとともに、誰かを助けてあげたいと思えるような作品なのではないかと。
そうですね。彼女達は生きているのですね。
不器用でも、不器用なりに。
さて、私達は本当に生きているでしょうか?
主人公は薄幸なJKである真由ちゃんでして、この娘は親に親戚の家に預けられ、そのまま両親が失踪するという悲惨な人生を歩んでいます。
無理くり兄の娘を押し付けられた叔父は真由ちゃんをあまり温かくは受け入れられず、叔母については明らかに冷遇されていまして、冷蔵庫のものを食べると怒られたり、洗濯機を使わせてもらえないから自分のブラウスは手洗いして干さないといけないとか、なかなかプライドがガリガリ削られるような生活を強いられています。
真由ちゃんの不幸はさらに続きまして、家に帰りたくない彼女はバイト先のラーメン屋の一室を貸してもらうのですが、そこで同僚からレイプに遭ってしまいます。
踏んだり蹴ったりな真由ちゃんですが、ある日、JKビジネスをやっているリオナという女の子に出会います。その子も壮絶な人生を歩んできており……。
と、かなりざっくりな話にはなりますが、いかにも私の好きそうな(笑)不幸な人達が血反吐を吐きながら地面を這いつくばって生きようとしていく話ですね。
信じられないぐらい不幸な女ばかりが出てくるのですが、こういう人達ってあんまり知られていないだけで結構いるのですね。それこそ親から性的な虐待を受けていたり、暴力とともに歩んできた人生みたいな人が社会の影にはたくさんいるわけです。
で、私達ですら一歩間違えたら「そっち側」にゴロゴロって落っこちてしまう可能性があるわけで……。色々考えさせられる作品でしたね。
捨てられる子供の視点や、子供を置いて「遠くへ行かざるを得なかった」大人の視点のすれ違いを見ていて、これはまさに私達のすぐ傍で起こっており、そして私達自身にも問題として降りかかる可能性がいくらでもあるんだなと。
視点としてはJKやギャルの視点が多いのですが、オッサンの私でも十分に共感出来る痛みがあり、作品を読んだ後は登場人物達の幸せを強く願ってあげられるような作品でした。
前述の通り明らかに不幸な人しか出てこないような話なので合わない人はとことん合わないと思いますけど、波長が合う人は一気に読んで言いようのない切なさを味わうとともに、誰かを助けてあげたいと思えるような作品なのではないかと。
そうですね。彼女達は生きているのですね。
不器用でも、不器用なりに。
さて、私達は本当に生きているでしょうか?
スポンサーサイト