新作の断片
- 2020/07/07
- 01:09
――アイアン・サムは、甘い香りのする煙を吸い込んだ。
炙り――シャブの刺激。脳内に、「冴え」が広がっていく。脳裏には女達の悲鳴を上げる姿。性器が硬く、盛大に勃起していた。
今日も、獲物の目玉をえぐってやれ。
黒い意識の奥から、神の声が聞こえる。シャブを試合前にキメだしてから、サムには神の声が聞こえるようになった。それは啓示のようにサムを導き、彼を勝利へと導いていった。
――サムもここに流れ着いたろくでなしの一人だった。
数か月前には離島の基地で兵士として働いていた。のどかで退屈な田舎だった。売春宿も無く、カジノも無い。そんな僻地で何年も暮らすのは拷問に等しく感じられた。
就任後ほどなくして、サムは深夜の浜辺で女を漁りはじめた。爽やかな笑顔の裏に邪悪な欲望を隠し、声をかけた。
付いてきた女達は、酒と薬漬けにして犯す。逆らえば集団で輪姦して、動画をばら撒くと脅した。数えきれない程のうら若き邦人女性が泣き寝入りするしかなかった。
ある日、深夜の浜辺でいつものように「獲物」を漁っていると、波打ち際で花火に興じる男女がいた。声をかけて、女に襲いかかった。
その時、一緒にいた男が抵抗して来た。油断していたら、ガードの真ん中を打ち抜かれて転がった。屈辱的なダウン。格闘技経験者らしかった。
男はステップを踏んでいた。自分よりも小柄な男が、サムの周囲をステップで回りながら鋭いジャブを打ち込んでくる。
――このままじゃ負ける。
思いしなに、砂を蹴り上げていた。砂が眼に入り、男が怯んだ。組み付いて、眼球に親指を喰い込ませる。親指は爪から喰い込んでズブズブと眼球に沈んでいった。
絶叫。男も、女も、別種類の悲鳴を上げていた。
視界を失った男を、浜辺に転がった珊瑚で滅多打ちにした。顔がひしゃげ、歪んでいく。
神の声が聞こえる。こいつは悪魔だ。
悪魔は、殺さないといけない。
男の顔面を打つ。何度も、完全に破壊するまで。
気付けば、人間の面影を残した肉塊に跨っていた。振り向くと、女が腰を抜かして這って逃げようとしていた。怯えて逃げ惑う貞子みたいに。
覚醒剤でいきりたった肉棒は硬く、ズボンを突き破りそうなほどに屹立していた。呼吸が荒くなり、血が滾る。
神の声が聞こえた。
――犯せ。
炙り――シャブの刺激。脳内に、「冴え」が広がっていく。脳裏には女達の悲鳴を上げる姿。性器が硬く、盛大に勃起していた。
今日も、獲物の目玉をえぐってやれ。
黒い意識の奥から、神の声が聞こえる。シャブを試合前にキメだしてから、サムには神の声が聞こえるようになった。それは啓示のようにサムを導き、彼を勝利へと導いていった。
――サムもここに流れ着いたろくでなしの一人だった。
数か月前には離島の基地で兵士として働いていた。のどかで退屈な田舎だった。売春宿も無く、カジノも無い。そんな僻地で何年も暮らすのは拷問に等しく感じられた。
就任後ほどなくして、サムは深夜の浜辺で女を漁りはじめた。爽やかな笑顔の裏に邪悪な欲望を隠し、声をかけた。
付いてきた女達は、酒と薬漬けにして犯す。逆らえば集団で輪姦して、動画をばら撒くと脅した。数えきれない程のうら若き邦人女性が泣き寝入りするしかなかった。
ある日、深夜の浜辺でいつものように「獲物」を漁っていると、波打ち際で花火に興じる男女がいた。声をかけて、女に襲いかかった。
その時、一緒にいた男が抵抗して来た。油断していたら、ガードの真ん中を打ち抜かれて転がった。屈辱的なダウン。格闘技経験者らしかった。
男はステップを踏んでいた。自分よりも小柄な男が、サムの周囲をステップで回りながら鋭いジャブを打ち込んでくる。
――このままじゃ負ける。
思いしなに、砂を蹴り上げていた。砂が眼に入り、男が怯んだ。組み付いて、眼球に親指を喰い込ませる。親指は爪から喰い込んでズブズブと眼球に沈んでいった。
絶叫。男も、女も、別種類の悲鳴を上げていた。
視界を失った男を、浜辺に転がった珊瑚で滅多打ちにした。顔がひしゃげ、歪んでいく。
神の声が聞こえる。こいつは悪魔だ。
悪魔は、殺さないといけない。
男の顔面を打つ。何度も、完全に破壊するまで。
気付けば、人間の面影を残した肉塊に跨っていた。振り向くと、女が腰を抜かして這って逃げようとしていた。怯えて逃げ惑う貞子みたいに。
覚醒剤でいきりたった肉棒は硬く、ズボンを突き破りそうなほどに屹立していた。呼吸が荒くなり、血が滾る。
神の声が聞こえた。
――犯せ。
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