映画「暗黒女子」の感想
- 2018/01/19
- 13:19
映画「暗黒女子」を観た。
原作の性質上昼ドラになるのは予測出来ていた。原作を忠実に再現する部分では結構頑張っていたのだと思う。サロンも頭に思い描いていたのと近い映像が出てきたので良かった。
個人的な思いをまったく包み隠さずに言うのなら、本作の生命線になるのはいかにファンタジーな女子高生活を演出できるかに9割が懸かっている。というのも、高校生という限られた期間の中にしか無い(と世間が勝手に思っている)輝きに妄執してしまう人は数多くいる事だし、そこに過剰な幻想を抱いてしまうのは人間の性である。でなければエロ動画で常に女子高生モノが鉄板の強さを保っていられるはずがない。
そういう意味では本作で「私達の美しさは期限付き」という内容のセリフが出てきたのは良かった。彼女達は自分達の魅力が時限付きなのを知っている。そこには人間というより「女子高生」という記号が持つ圧倒的な決定力があるのだ。
芸能人には疎いのだけど、正直出演者の演技が格別巧いとは思えなかったので(昼ドラ風の作品だからしょうがないけど)それならいっそロリ顔の演技派AV女優を使った方が良かったのではないか。彼女達はしばしば清楚さと暗黒を背理的に表現する術を持っている。それも、本能的に。
制服のデザインも清楚というよりはただ地味という印象だったので、セーラー服型ではなくブレザーの下に着るようなシャツと大きめのリボン、または紐リボンにした方が男性にはウケが良いと思う。というのも、男性なら明らかに本作には秘密の花園が持つエロス(主成分は妄想)を求めているからである。この作品にリアリティは必要ない。妄想やら偏見をあえてキュビズム的に前へ押し出すのだ。
あと、もし私が監督なら白石いつみの唇とかをズームで執拗に映すと思う。唇一つを何回も映すだけで人は「キス」だったり「お口のサービス」等思い思いに性的な妄想を拡大させる。そうやって直接的ではないエロさを継続的に放り投げるのだ。
余談だが、異性の目をじーっと見てから唇を見つめてみるといい。巧くやれば相手はドキっとする。おそらくキスを連想するためだろう。
あとは聖堂とスレスレのエロを交互にチラつかせ続ける。ついでに百合っぽさもガシガシ盛り込んでいく。
明らかにけしからん感じになるが、そうする事でかなりえげつなさを得られるはず。日本以外ではアウトになる気がしないでもないけど、いい意味で不謹慎になるのではないかと。
あとは「有限」という部分を押し出したい。「有限」は焦燥を産み、人の嫌な部分を顕在化させる。18歳を超えた女が制服を着るとそこには歪さが生じる。自分がそうなってしまう事に対する少女特有の恐怖があっても良かったのではないかと。
だが、上記の揺れ動きを本当の小娘に表現出来るとは思わない。だから暗黒の味を知っているAV女優の方が本作には合っていると思うのだ。
と、ああだこうだ言いながら作品を観ている。
死や暗黒はエロスと親和性が高い。だから人間の自意識やら昏い部分を書いていくのは楽しい。聖体崇拝をモチーフにして食べる、一つになるにという概念に仄かなエロスを加えられたところに映像化の勝利はあったのではないかと。
お前の恐怖に歪む顔が見たい。
突発的な個人的な魂の叫びはともかく、ラストのおぞましさは良かった。
というか、過去に書いた短編とカブっていた。
やはり、聖女のような女には食べてしまうくらいの愛おしさを感じるものなのか。
原作の性質上昼ドラになるのは予測出来ていた。原作を忠実に再現する部分では結構頑張っていたのだと思う。サロンも頭に思い描いていたのと近い映像が出てきたので良かった。
個人的な思いをまったく包み隠さずに言うのなら、本作の生命線になるのはいかにファンタジーな女子高生活を演出できるかに9割が懸かっている。というのも、高校生という限られた期間の中にしか無い(と世間が勝手に思っている)輝きに妄執してしまう人は数多くいる事だし、そこに過剰な幻想を抱いてしまうのは人間の性である。でなければエロ動画で常に女子高生モノが鉄板の強さを保っていられるはずがない。
そういう意味では本作で「私達の美しさは期限付き」という内容のセリフが出てきたのは良かった。彼女達は自分達の魅力が時限付きなのを知っている。そこには人間というより「女子高生」という記号が持つ圧倒的な決定力があるのだ。
芸能人には疎いのだけど、正直出演者の演技が格別巧いとは思えなかったので(昼ドラ風の作品だからしょうがないけど)それならいっそロリ顔の演技派AV女優を使った方が良かったのではないか。彼女達はしばしば清楚さと暗黒を背理的に表現する術を持っている。それも、本能的に。
制服のデザインも清楚というよりはただ地味という印象だったので、セーラー服型ではなくブレザーの下に着るようなシャツと大きめのリボン、または紐リボンにした方が男性にはウケが良いと思う。というのも、男性なら明らかに本作には秘密の花園が持つエロス(主成分は妄想)を求めているからである。この作品にリアリティは必要ない。妄想やら偏見をあえてキュビズム的に前へ押し出すのだ。
あと、もし私が監督なら白石いつみの唇とかをズームで執拗に映すと思う。唇一つを何回も映すだけで人は「キス」だったり「お口のサービス」等思い思いに性的な妄想を拡大させる。そうやって直接的ではないエロさを継続的に放り投げるのだ。
余談だが、異性の目をじーっと見てから唇を見つめてみるといい。巧くやれば相手はドキっとする。おそらくキスを連想するためだろう。
あとは聖堂とスレスレのエロを交互にチラつかせ続ける。ついでに百合っぽさもガシガシ盛り込んでいく。
明らかにけしからん感じになるが、そうする事でかなりえげつなさを得られるはず。日本以外ではアウトになる気がしないでもないけど、いい意味で不謹慎になるのではないかと。
あとは「有限」という部分を押し出したい。「有限」は焦燥を産み、人の嫌な部分を顕在化させる。18歳を超えた女が制服を着るとそこには歪さが生じる。自分がそうなってしまう事に対する少女特有の恐怖があっても良かったのではないかと。
だが、上記の揺れ動きを本当の小娘に表現出来るとは思わない。だから暗黒の味を知っているAV女優の方が本作には合っていると思うのだ。
と、ああだこうだ言いながら作品を観ている。
死や暗黒はエロスと親和性が高い。だから人間の自意識やら昏い部分を書いていくのは楽しい。聖体崇拝をモチーフにして食べる、一つになるにという概念に仄かなエロスを加えられたところに映像化の勝利はあったのではないかと。
お前の恐怖に歪む顔が見たい。
突発的な個人的な魂の叫びはともかく、ラストのおぞましさは良かった。
というか、過去に書いた短編とカブっていた。
やはり、聖女のような女には食べてしまうくらいの愛おしさを感じるものなのか。
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