達人の入口とは呼吸である
- 2017/04/19
- 12:00
何をするにしても、熟達者に必ず見られる傾向がある。それは、自分の取り組む事を呼吸レベルでやっているという事だ。
ミュージシャンは呼吸をするように楽器を弾く。作家は呼吸をするように文章を書く。そして同じくフィクションの大家である政治家は呼吸をするように嘘を吐く。
職種は問わず、真のプロフェッショナルというものは自分の仕事を呼吸レベルに溶け込ませている。
誰も呼吸の練習なんかしない。それは常に呼吸をしていないと死んでしまうから。
誰だって「なぜ呼吸をするの?」と訊かれても答えられない。「どうしてでしょうね」としか。
同様に絵描きが絵を描いている理由なんて本人すら皆目分からないわけで、音楽家だってアスリートだって本質は変わらない。
きっと答えは一様に「やらずにはいられないから」だと思う。
呼吸レベルの域に達している人間の精神的なスタミナは無限だ。時々呼吸不全になる事もあるだろうけど、基本的にその営みが止まる事は無い。
これが世に言う天才と凡人の違いだ。一生懸命やっている人は努力が皆無の人間に決して勝てない。
じゃあ呼吸レベルで出来ない人は全員退場するべきなのか。もしかしたらそうかもしれないし、さっさと天才に道を譲った方がいいのかもしれない。
だけど、人為的に呼吸の域に達する事も可能なのは間違いない。というのも、呼吸の域に到達するには、血の滲むような努力が道中に存在するからだ。
よく「死ぬほど練習した」という自慢をする人がいるじゃないか。あれは別に誇ってもいい。
それを本当に死ぬくらいの勢いでやり続けると、その先には遊びの領域がある。だが、良くてもその寸前で大半の人が倒れる。
だが一度試してみてほしい。死の先にはゾンビ的な、というか肉体を脱出した精神的な領域が存在するのだと。そこが神の領域にいたる入口となる。
よくいるじゃないか。「僕はこんなに頑張っています」みたいなファッション・ストイックを振りかざしながらテンプレ作品を量産するアーティストもどきが。
……もしかしたら私自身か?
自虐はさておき、遊びの領域をさらに進んでいくと呼吸の領域が存在する。そこではあらゆる活動がその人の一部と化す。本当の実力者はだいたいこの域にいる。
意識しないでも出来る領域……そこに達する事が熟達への入口である。苦しんで呻いている内はまだまだ。
実際に苦しんで書いている作家は沢山いるが、それはもっと高次な苦しみだ。それは螺旋状に上へ上へと続いている。だからその先にはさらなる呼吸の領域が存在する。少なくとも書く事自体には困難を感じていない。
呼吸、呼吸だ。
その領域に早く達する事が出来れば、それは一つの立派な才能だろう。
そこに到達したいなら、まずは睡眠時間なんて削ってしまえばいい。限界が来れば倒れて眠れるさ。
ミュージシャンは呼吸をするように楽器を弾く。作家は呼吸をするように文章を書く。そして同じくフィクションの大家である政治家は呼吸をするように嘘を吐く。
職種は問わず、真のプロフェッショナルというものは自分の仕事を呼吸レベルに溶け込ませている。
誰も呼吸の練習なんかしない。それは常に呼吸をしていないと死んでしまうから。
誰だって「なぜ呼吸をするの?」と訊かれても答えられない。「どうしてでしょうね」としか。
同様に絵描きが絵を描いている理由なんて本人すら皆目分からないわけで、音楽家だってアスリートだって本質は変わらない。
きっと答えは一様に「やらずにはいられないから」だと思う。
呼吸レベルの域に達している人間の精神的なスタミナは無限だ。時々呼吸不全になる事もあるだろうけど、基本的にその営みが止まる事は無い。
これが世に言う天才と凡人の違いだ。一生懸命やっている人は努力が皆無の人間に決して勝てない。
じゃあ呼吸レベルで出来ない人は全員退場するべきなのか。もしかしたらそうかもしれないし、さっさと天才に道を譲った方がいいのかもしれない。
だけど、人為的に呼吸の域に達する事も可能なのは間違いない。というのも、呼吸の域に到達するには、血の滲むような努力が道中に存在するからだ。
よく「死ぬほど練習した」という自慢をする人がいるじゃないか。あれは別に誇ってもいい。
それを本当に死ぬくらいの勢いでやり続けると、その先には遊びの領域がある。だが、良くてもその寸前で大半の人が倒れる。
だが一度試してみてほしい。死の先にはゾンビ的な、というか肉体を脱出した精神的な領域が存在するのだと。そこが神の領域にいたる入口となる。
よくいるじゃないか。「僕はこんなに頑張っています」みたいなファッション・ストイックを振りかざしながらテンプレ作品を量産するアーティストもどきが。
……もしかしたら私自身か?
自虐はさておき、遊びの領域をさらに進んでいくと呼吸の領域が存在する。そこではあらゆる活動がその人の一部と化す。本当の実力者はだいたいこの域にいる。
意識しないでも出来る領域……そこに達する事が熟達への入口である。苦しんで呻いている内はまだまだ。
実際に苦しんで書いている作家は沢山いるが、それはもっと高次な苦しみだ。それは螺旋状に上へ上へと続いている。だからその先にはさらなる呼吸の領域が存在する。少なくとも書く事自体には困難を感じていない。
呼吸、呼吸だ。
その領域に早く達する事が出来れば、それは一つの立派な才能だろう。
そこに到達したいなら、まずは睡眠時間なんて削ってしまえばいい。限界が来れば倒れて眠れるさ。
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