賞賛は悪魔を優しくする
- 2016/08/18
- 09:22
邪悪な音楽を聴いて、ある事に気付いた。
私はMARILYN MANSONやらSLIPKNOT等のおぞましい奴らが大好きだが、現在の彼らはお世辞にも全盛期とは言えない。
凶悪な音楽で一世を風靡したアーティストは大体下り坂を行くか、作風を変えていく傾向にある。SLAYERは例外だけど。
話は変わるが、カウンセリングの技術には相手の言葉を聴き、否定やら自分の価値観を交えずに受け止めるというものがある。
そしてまた質問を繰り返し、相手から答えを得る。
このコミュニケーションが良い状態で双方向に続くと患者は気分が良くなるわけだ。
世間の人が嫌なトピックばかり取り上げるのは、嫌な話をカウンセリングの効果をもって消そうとしているのではないか、という説もある。
で、話はやや遠回りになったが、ブルータルな曲を書くアーティストが次第に大人しくなるのは、これと同じ現象が発生しているのではないかという事だ。
アーティストが曲を書く→世間がざわつく→否定やら罵詈雑言が返ってくる→結果として最悪のカウンセリングになる→アーティストが憎悪を募らせる→さらに凶悪な曲を出す→やっぱり世間ざわつく。だけど支持者も出てくる→少しの賞賛とたくさんの罵詈雑言が返ってくる→やっぱりまだ良いカウンセリングではない→わずかながらも世間に認められたアーティストが奮起する→大作が完成→賞賛が反対を上回る→カウンセリング効果発動。アーティスト、ちょっと救われる→同じ方向に進むと憎悪がカウンセリング効果で減少しているので、前作よりブルータルな作品が作れない→アーティストは作風を少しずつ変えるか自己模倣の劣化版をリリースする事になる。
上記の最後でアーティストが生き残るか、それとも消えるのかが決まりそうな気がする。
売れた瞬間にダメになるアーティストは、単純に満足とか慢心という事ではなく、「憎悪が浄化されてしまった」というのが皮肉にも自身のキャリアを追い詰めたからなのかもしれない。
まあアレだ。魂は救われたが芸術は救われなかったというところか。
そう考えると、ずっと生き残っているメタルの大御所はある意味誰も癒せない傷を持っている……のかもしれない。
憎悪を維持するのもなかなか難儀である。
私はMARILYN MANSONやらSLIPKNOT等のおぞましい奴らが大好きだが、現在の彼らはお世辞にも全盛期とは言えない。
凶悪な音楽で一世を風靡したアーティストは大体下り坂を行くか、作風を変えていく傾向にある。SLAYERは例外だけど。
話は変わるが、カウンセリングの技術には相手の言葉を聴き、否定やら自分の価値観を交えずに受け止めるというものがある。
そしてまた質問を繰り返し、相手から答えを得る。
このコミュニケーションが良い状態で双方向に続くと患者は気分が良くなるわけだ。
世間の人が嫌なトピックばかり取り上げるのは、嫌な話をカウンセリングの効果をもって消そうとしているのではないか、という説もある。
で、話はやや遠回りになったが、ブルータルな曲を書くアーティストが次第に大人しくなるのは、これと同じ現象が発生しているのではないかという事だ。
アーティストが曲を書く→世間がざわつく→否定やら罵詈雑言が返ってくる→結果として最悪のカウンセリングになる→アーティストが憎悪を募らせる→さらに凶悪な曲を出す→やっぱり世間ざわつく。だけど支持者も出てくる→少しの賞賛とたくさんの罵詈雑言が返ってくる→やっぱりまだ良いカウンセリングではない→わずかながらも世間に認められたアーティストが奮起する→大作が完成→賞賛が反対を上回る→カウンセリング効果発動。アーティスト、ちょっと救われる→同じ方向に進むと憎悪がカウンセリング効果で減少しているので、前作よりブルータルな作品が作れない→アーティストは作風を少しずつ変えるか自己模倣の劣化版をリリースする事になる。
上記の最後でアーティストが生き残るか、それとも消えるのかが決まりそうな気がする。
売れた瞬間にダメになるアーティストは、単純に満足とか慢心という事ではなく、「憎悪が浄化されてしまった」というのが皮肉にも自身のキャリアを追い詰めたからなのかもしれない。
まあアレだ。魂は救われたが芸術は救われなかったというところか。
そう考えると、ずっと生き残っているメタルの大御所はある意味誰も癒せない傷を持っている……のかもしれない。
憎悪を維持するのもなかなか難儀である。
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