下世話な新連載「外野から見たカクヨム・ウォーズ~傍観者の言いたい放題~」 カクヨム自身が抱える課題
- 2016/04/05
- 07:00
これまではカクヨム参戦者の視点で語ってきたが、課題を持っているのはなにも作家だけではない。主催者側のカクヨムも然りだ。
カクヨムはいまだ冬の時代の真っ只中である出版業界に新風を巻き起こすべくこのウェブ小説コンテストを開催したのだろうが、第三者の私が勝手に懸念している事がある。
まずは「カクヨム」と「小説家になろう」になろうを峻別出来るかという点だ。選考委員の話でもそんな話をしたし、事実ランキングを見るとライトノベルっぽい色の作品がよく見られる。そうなると「カクヨム」は「小説家になろう」のファーム団体になりかねない。ここは上手い事住み分けが出来るよう頑張って欲しいところだ。
次も「小説家になろう」関連の懸念なんだが、KDPにやって来た個人作家はネット小説で不遇を味わって流れ着いた者が多い。KDPのカオスっぷりをサマーソニックという名の音楽フェスに喩えた人もいるぐらいだ。
個人的には「小説家になろう」と似たようなジャンルのパイを奪い合うのではなく、純文学やらハードボイルド、ミステリが賑わえる場所にした方が公募落ちし続けているわなび連中は喜ぶだろうなんて思っている。異世界やファンタジーは飽和状態になっており、あっちでもこっちでも異世界異世界となったら読み手も食傷気味になってしまう危険性がある。やはりカクヨムは自分の色を確立した方がいいだろう。
次にカクヨムが回避したいのは「自己実現したい私」のコミュニティに成り果てる事だ。これはKDPにも似たような課題があるが、自分が脚光を浴びる事しか考えていない人間が集まると大体そのコミュニティはろくでもないものになる。
読者の中に小学校のプールで手を繋ぎ、みんなで一斉に移動して波を作る遊びをした事がある方はいるだろうか? ああいう時に、波は作らないくせにみんなで作った波に乗っかればいいという発想の奴が必ず出てくるわけだ。そういう人間は沈め……もとい、徹底的に無視するしかない。志の無い人間なんぞいらん。
あとはカクヨムの応募数が多い事や、ランキング等システム上の不備であちこちから批判されるのは覚悟しておかないとダメだろう。これは避けようが無い。余談になるが、先日「カクヨム」で検索をかけたところ、スレッドのナンバーが四〇を超えたものが出てきた。参加者の分母は相当大きいのだろう。
それだけわなびの嫉妬やら黒い感情が渦巻くこの世界を主催者側がどう盛り上げつつ構築出来るかも重要な課題の一つである。受賞出来なかった作家が「手に入らないのなら壊してしまえ」という発想になる可能性も十分あるのだから。
正直、どの作品が受賞しても多少は荒れるだろう。だが、そういったものに惑わされずに、新しい文学賞(?)としての地位を確立してもらえたら何よりである。
カクヨムはいまだ冬の時代の真っ只中である出版業界に新風を巻き起こすべくこのウェブ小説コンテストを開催したのだろうが、第三者の私が勝手に懸念している事がある。
まずは「カクヨム」と「小説家になろう」になろうを峻別出来るかという点だ。選考委員の話でもそんな話をしたし、事実ランキングを見るとライトノベルっぽい色の作品がよく見られる。そうなると「カクヨム」は「小説家になろう」のファーム団体になりかねない。ここは上手い事住み分けが出来るよう頑張って欲しいところだ。
次も「小説家になろう」関連の懸念なんだが、KDPにやって来た個人作家はネット小説で不遇を味わって流れ着いた者が多い。KDPのカオスっぷりをサマーソニックという名の音楽フェスに喩えた人もいるぐらいだ。
個人的には「小説家になろう」と似たようなジャンルのパイを奪い合うのではなく、純文学やらハードボイルド、ミステリが賑わえる場所にした方が公募落ちし続けているわなび連中は喜ぶだろうなんて思っている。異世界やファンタジーは飽和状態になっており、あっちでもこっちでも異世界異世界となったら読み手も食傷気味になってしまう危険性がある。やはりカクヨムは自分の色を確立した方がいいだろう。
次にカクヨムが回避したいのは「自己実現したい私」のコミュニティに成り果てる事だ。これはKDPにも似たような課題があるが、自分が脚光を浴びる事しか考えていない人間が集まると大体そのコミュニティはろくでもないものになる。
読者の中に小学校のプールで手を繋ぎ、みんなで一斉に移動して波を作る遊びをした事がある方はいるだろうか? ああいう時に、波は作らないくせにみんなで作った波に乗っかればいいという発想の奴が必ず出てくるわけだ。そういう人間は沈め……もとい、徹底的に無視するしかない。志の無い人間なんぞいらん。
あとはカクヨムの応募数が多い事や、ランキング等システム上の不備であちこちから批判されるのは覚悟しておかないとダメだろう。これは避けようが無い。余談になるが、先日「カクヨム」で検索をかけたところ、スレッドのナンバーが四〇を超えたものが出てきた。参加者の分母は相当大きいのだろう。
それだけわなびの嫉妬やら黒い感情が渦巻くこの世界を主催者側がどう盛り上げつつ構築出来るかも重要な課題の一つである。受賞出来なかった作家が「手に入らないのなら壊してしまえ」という発想になる可能性も十分あるのだから。
正直、どの作品が受賞しても多少は荒れるだろう。だが、そういったものに惑わされずに、新しい文学賞(?)としての地位を確立してもらえたら何よりである。
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