あなただけにしか届かない当てこすり
- 2016/03/06
- 22:53
「俺はホモじゃない」
兄の口癖だった。「松井秀樹のスイングを見るだけで射精できる」とか言っていたけど、彼自身がそう言うのなら本当なのだろう。
小学生だった僕は、どうしようもない兄の背中を見て育った。
兄は地元の大学に通うも、麻雀と酒とヤリサーの女に溺れて単位を落としまくり、大学八年生になってもその悪癖を克服できずタイムアウトとなった。
学生課の人とか両親とか近所の坂本さんとか、兄の将来を憂いて動いてくれた人はたくさんいたけれど、兄は周囲を取り巻く欲望に勝てなかったし勝つ気もなかった。
学校をクビになって引きこもりとなった兄は毎日エロゲ三昧で、「三次元の女よりも二次元の女の方が裏切らないしアソコも匂わないし最高だ」とか言っている。両親は「末期だ」と嘆いていたけど、僕はそう思わなかった。どうしようもなくダメな人間ではあったのだろうけど、兄もこの社会で生き抜いていくために努力はしたのだろうと思う。それに挫折して立てなくなっただけなのだ、きっと。
僕は本を読みだした。両親が「お兄ちゃんみたいになるといけないから」と、僕を勉強の鬼にしようとしたのだ。
でも、僕も兄と同じ血を引いていたのか、ものの見事に数学で壁にぶつかる。国語はセンスだけで切り抜けていつも高得点だった。でも親は「苦手な科目こそ克服しなさい」と言う。
どうしても数学がやりたくなかった僕は、妥協策として趣味を装う形で読書を始めたわけだ。親はいい顔をしなかったが、勉強している事に変わりはないから以後苦言を呈される事もなくなった。読書習慣だけは長く長く続いて、それは大学時代になっても消えなかった。
ただ、僕は飽きっぽかったので読む本は脈絡がなかった。昨日は推理モノを読んでいたし、今日はライトノベルを読んで、明日は歴史モノを読むのだろう。歴史モノの小説は結構タチが悪くて、史実と違うストーリーが書いてあったりする。お陰でテストがメタメタになった事があり、僕の勉強する科目からは歴史も消えていた。別に信長が千倍返ししたっていいじゃないか。
三十代半ばになった兄は相変わらずエロゲばっかりやっていたけど、考えてみたらヤリサーで女子大生とヤリなくっているはずなんだから三次元の女には本当に飽きてしまったのかもしれない。
そんなある日、兄貴が消えた。
兄貴のいた部屋には書置きが残してあって、「愛する女性を探しにいきます」とか書いてあった日には「いよいよ兄貴もメンタルをやってしまったのだな」と確信した。兄貴の失踪にはある程度察しがついていて、つい最近に推しメンのヒロインが消えてしまったのだ。エロゲの話ね。
そのヒロインは望月レインという名前のキャラで、既視感あふれた何の変哲も無い萌え絵で描かれたキャラだった。かわいいっちゃかわいいけど、判で押したような女性キャラに需要はなかったのだろう。人気投票で規定数を満たさないと、その存在はあっという間に無かった事にされてしまった。
兄が消えたからとって僕がエロゲをやり始めたわけではないけど、今度はひょんな事から小説を書くようになる。友人が同人のエロ漫画を描いていたが、作家がばっくれてテキストを書く人間がいなくなってしまったらしい。そこで本を読みまくっていた幼馴染の僕に白羽の矢が立ったというわけだ。超迷惑。
とはいえ、僕は人生初の小説を書き始め、それはまさかのR18小説となったわけだ。でも、考えてみたらチンコとかマンコって書いたからってなんでそれを十八歳以上の人間でないと読んではいけないのだろう? ただの文字列じゃないか。それこそレマン湖のほとりとかガチンコって単語だって改行の場所次第で卑猥な三文字になってしまうのに、それがエログラビアと同列に扱われてしまうのはおかしいじゃないかと思いながら自分の作品を読んで興奮して抜いてしまう。このサイクルがあるせいで執筆が終わらない。
英気を養う中、ボーっとする頭で物思いに耽る。そういえば性別が変わるジャンルってTSモノっていうんだっけ? トランセクシャル、訳すと性転換。
そういう文化がよく分からなくて、友人に訊いてみたけど「知らない」と言う。それなら自分で書いてみたらどうなるんだろうと思って書いていると、気付けば僕自身が性のアイデンティティーに迷っていて、彼女に相談もなくうっかり性転換してしまう。彼女には怒られたけど怒られたところで失った陰茎は戻ってこないし彼女を喜ばせる事もできない。仕方がないので別れてもらおうと思ったら「僕の事を支えて生きていきたい」とか言うのでこの人も結構キテるんだなと確信する。
自分の生き方が不器用すぎてこれからさぞ苦労するぞと思っていると、世の中にはLGBTの概念が広がっていて僕は妙に大切にされてしまう。いや、僕は自分に迷った結果こうなったわけで、LGBTとはまた違うんですけどとは思うけどそんなの世間の人にはわかりやしなかった。いや、本当にLGBTの人は優しく接するべきだとは思うんだけど、僕はこれといって阻害された事もなければ劣等感を感じたわけでもないし、両親とか友人とか彼女とかも僕に気を遣ってくるから「ちょっと僕は違うんですけど」とも今さら言えず、失 踪した兄貴がなぜ二次元の女性に走ったのかを少しだけ理解できるようになった気がした。
さすがに僕も生活していかないといけないよねと就職活動をしつつ、趣味で書いていた小説を記念受験的に公募に送ってみたら、おそらく僕という特殊なキャラだけが評価されてまさかの受賞をしてしまい、ゲテモノ作家として世間に名を馳せる事になる。ついでにオモシロ作家としてマスコミに取り上げられるようになり、文章力とはあまり関係ないところで僕は一流作家の仲間入りをしてしまい焦る。
ずっと前に書いて忘れていたエロゲのシナリオは僕が有名になるやいなや文化的な価値を発してしまい、訳知り顔の批評家からは「社会の闇を見事にえぐっている」とか「男と女のどちらにもなれない人間の悲鳴が聞こえる」とかよく分からない形で絶賛されはじめてこっちは付いていけなくなる。
いよいよイヤイヤ書いた書いたエロゲのシナリオは直木賞の候補になるとかいう悪夢のようなサクセスロードを走り始め、僕としては秘匿しておきたかった黒歴史はずんずんとその存在感を増していった。その後の結果については訊かないでほしい。
もう仕方がないなと思った僕は開き直って作家業に専念しはじめて、今の状態を作りだすきっかけとなった兄を本気で探そうとする。兄を見つければこの呪いが消えるような気がしたからだ。
兄の残した言葉を使って、露骨に当てこすった小説をわんざか書いているから、彼には僕の発しているメッセージが伝わっているはずだ。
僕の彼女だった女性はしばらく僕の秘書を務め、「もう大丈夫」とかいう謎の安堵を残して海外の紛争地域までボランティアとして旅立って行った。僕の周りにはどうしてこうも変な人ばかりが集まるのだろう?
消えた兄を当てこすりまくった僕は似たような作品を何十冊も上梓してカウントを忘れるけど兄は一向に現れなくてそろそろ「お前いい加減にしろよ」と思いだす。
兄はどこに行ったのだろう?
一説によると石川県に行ったのち、福岡県に移り住んだという情報が出ている。彼が自分から出てこないので、僕は有り余った印税を使い、探偵を送り込んでその居所を探している。
でも、兄を見つけた僕はどうしたいのだろう?
兄弟の再会を泣いて喜ぶのだろうか? それは無い気がする。
じゃあ今この状態になって本当は女性が好きなのに変に気を遣われたりキャバクラに行けなくなったりろくにセックスもできなくなった事を恨んで彼をボコボコにするのだろうか? それも違うような。
答えはない。自分でも分からない。周りから見たら輪をかけて意味が分からない妄執に違いない。それも呪いなのだろうか。
だが、それでも僕は書かずにはいられないのだ。兄の事を想うと、キーを叩かずにはいられないし、見つけたら殴ってやりたい衝動もあるしなんとなく犯してやりたいような気がしないでもない。途中でシコりたくなってもチンコは無くなってしまったので常に欲求不満を抱えた賢者モードだ。見つけたらとりあえず一発は殴ってやろう。
でも、それも、彼が生きていればこそできる事なのだ。
だから兄には生きていてほしいと思う。お願いだ、生きていてくれ。死んでたら殺す。
いや、死んでたら殺せないのか。ザオリクかけてもう一回殺す。
あちらの世界には行かないでほしいのだ。兄が救いようの無いダメ人間だったとしても、彼は俺にとって一生肉親で、それはこれからも変わらない。妄執の理由なんてそれで十分じゃないか?
探偵に手切れ金を渡すと、捜査を打ち切らせる。彼らの方が兄を見つける可能性は高そうだけれど、それじゃあどうにもつまらない。
だから僕はこれからもずっと彼を当てこすって小説を書いていこう。そして兄が「もうやめて」と情けない声を上げて姿を出したら、僕はそれを指差して笑ってやるのだ。
僕の肉体からはチンコは無くなったかもしれないけど、兄を追う執念は恐ろしいぐらいに屹立している。この妄執の行き先は兄のケツ以外にはありえないのだ。でも、俺はホモじゃない。
だから生きていてくれ。たとえあんたが何も成し遂げていない人間だとしても、あんたは僕の創作活動に生命を吹き込んでいるのだ。それだけであなたに生きている価値はあるのだ。それだけで、僕に生きる力を与えられるのだ。
俺は当てこする。二度とこすれなくなった陰茎の無念も込めて。
あんたが声を上げるかぎり、この妄執は続いていくのだろう。
それが、僕の生き甲斐だから。
兄の口癖だった。「松井秀樹のスイングを見るだけで射精できる」とか言っていたけど、彼自身がそう言うのなら本当なのだろう。
小学生だった僕は、どうしようもない兄の背中を見て育った。
兄は地元の大学に通うも、麻雀と酒とヤリサーの女に溺れて単位を落としまくり、大学八年生になってもその悪癖を克服できずタイムアウトとなった。
学生課の人とか両親とか近所の坂本さんとか、兄の将来を憂いて動いてくれた人はたくさんいたけれど、兄は周囲を取り巻く欲望に勝てなかったし勝つ気もなかった。
学校をクビになって引きこもりとなった兄は毎日エロゲ三昧で、「三次元の女よりも二次元の女の方が裏切らないしアソコも匂わないし最高だ」とか言っている。両親は「末期だ」と嘆いていたけど、僕はそう思わなかった。どうしようもなくダメな人間ではあったのだろうけど、兄もこの社会で生き抜いていくために努力はしたのだろうと思う。それに挫折して立てなくなっただけなのだ、きっと。
僕は本を読みだした。両親が「お兄ちゃんみたいになるといけないから」と、僕を勉強の鬼にしようとしたのだ。
でも、僕も兄と同じ血を引いていたのか、ものの見事に数学で壁にぶつかる。国語はセンスだけで切り抜けていつも高得点だった。でも親は「苦手な科目こそ克服しなさい」と言う。
どうしても数学がやりたくなかった僕は、妥協策として趣味を装う形で読書を始めたわけだ。親はいい顔をしなかったが、勉強している事に変わりはないから以後苦言を呈される事もなくなった。読書習慣だけは長く長く続いて、それは大学時代になっても消えなかった。
ただ、僕は飽きっぽかったので読む本は脈絡がなかった。昨日は推理モノを読んでいたし、今日はライトノベルを読んで、明日は歴史モノを読むのだろう。歴史モノの小説は結構タチが悪くて、史実と違うストーリーが書いてあったりする。お陰でテストがメタメタになった事があり、僕の勉強する科目からは歴史も消えていた。別に信長が千倍返ししたっていいじゃないか。
三十代半ばになった兄は相変わらずエロゲばっかりやっていたけど、考えてみたらヤリサーで女子大生とヤリなくっているはずなんだから三次元の女には本当に飽きてしまったのかもしれない。
そんなある日、兄貴が消えた。
兄貴のいた部屋には書置きが残してあって、「愛する女性を探しにいきます」とか書いてあった日には「いよいよ兄貴もメンタルをやってしまったのだな」と確信した。兄貴の失踪にはある程度察しがついていて、つい最近に推しメンのヒロインが消えてしまったのだ。エロゲの話ね。
そのヒロインは望月レインという名前のキャラで、既視感あふれた何の変哲も無い萌え絵で描かれたキャラだった。かわいいっちゃかわいいけど、判で押したような女性キャラに需要はなかったのだろう。人気投票で規定数を満たさないと、その存在はあっという間に無かった事にされてしまった。
兄が消えたからとって僕がエロゲをやり始めたわけではないけど、今度はひょんな事から小説を書くようになる。友人が同人のエロ漫画を描いていたが、作家がばっくれてテキストを書く人間がいなくなってしまったらしい。そこで本を読みまくっていた幼馴染の僕に白羽の矢が立ったというわけだ。超迷惑。
とはいえ、僕は人生初の小説を書き始め、それはまさかのR18小説となったわけだ。でも、考えてみたらチンコとかマンコって書いたからってなんでそれを十八歳以上の人間でないと読んではいけないのだろう? ただの文字列じゃないか。それこそレマン湖のほとりとかガチンコって単語だって改行の場所次第で卑猥な三文字になってしまうのに、それがエログラビアと同列に扱われてしまうのはおかしいじゃないかと思いながら自分の作品を読んで興奮して抜いてしまう。このサイクルがあるせいで執筆が終わらない。
英気を養う中、ボーっとする頭で物思いに耽る。そういえば性別が変わるジャンルってTSモノっていうんだっけ? トランセクシャル、訳すと性転換。
そういう文化がよく分からなくて、友人に訊いてみたけど「知らない」と言う。それなら自分で書いてみたらどうなるんだろうと思って書いていると、気付けば僕自身が性のアイデンティティーに迷っていて、彼女に相談もなくうっかり性転換してしまう。彼女には怒られたけど怒られたところで失った陰茎は戻ってこないし彼女を喜ばせる事もできない。仕方がないので別れてもらおうと思ったら「僕の事を支えて生きていきたい」とか言うのでこの人も結構キテるんだなと確信する。
自分の生き方が不器用すぎてこれからさぞ苦労するぞと思っていると、世の中にはLGBTの概念が広がっていて僕は妙に大切にされてしまう。いや、僕は自分に迷った結果こうなったわけで、LGBTとはまた違うんですけどとは思うけどそんなの世間の人にはわかりやしなかった。いや、本当にLGBTの人は優しく接するべきだとは思うんだけど、僕はこれといって阻害された事もなければ劣等感を感じたわけでもないし、両親とか友人とか彼女とかも僕に気を遣ってくるから「ちょっと僕は違うんですけど」とも今さら言えず、失 踪した兄貴がなぜ二次元の女性に走ったのかを少しだけ理解できるようになった気がした。
さすがに僕も生活していかないといけないよねと就職活動をしつつ、趣味で書いていた小説を記念受験的に公募に送ってみたら、おそらく僕という特殊なキャラだけが評価されてまさかの受賞をしてしまい、ゲテモノ作家として世間に名を馳せる事になる。ついでにオモシロ作家としてマスコミに取り上げられるようになり、文章力とはあまり関係ないところで僕は一流作家の仲間入りをしてしまい焦る。
ずっと前に書いて忘れていたエロゲのシナリオは僕が有名になるやいなや文化的な価値を発してしまい、訳知り顔の批評家からは「社会の闇を見事にえぐっている」とか「男と女のどちらにもなれない人間の悲鳴が聞こえる」とかよく分からない形で絶賛されはじめてこっちは付いていけなくなる。
いよいよイヤイヤ書いた書いたエロゲのシナリオは直木賞の候補になるとかいう悪夢のようなサクセスロードを走り始め、僕としては秘匿しておきたかった黒歴史はずんずんとその存在感を増していった。その後の結果については訊かないでほしい。
もう仕方がないなと思った僕は開き直って作家業に専念しはじめて、今の状態を作りだすきっかけとなった兄を本気で探そうとする。兄を見つければこの呪いが消えるような気がしたからだ。
兄の残した言葉を使って、露骨に当てこすった小説をわんざか書いているから、彼には僕の発しているメッセージが伝わっているはずだ。
僕の彼女だった女性はしばらく僕の秘書を務め、「もう大丈夫」とかいう謎の安堵を残して海外の紛争地域までボランティアとして旅立って行った。僕の周りにはどうしてこうも変な人ばかりが集まるのだろう?
消えた兄を当てこすりまくった僕は似たような作品を何十冊も上梓してカウントを忘れるけど兄は一向に現れなくてそろそろ「お前いい加減にしろよ」と思いだす。
兄はどこに行ったのだろう?
一説によると石川県に行ったのち、福岡県に移り住んだという情報が出ている。彼が自分から出てこないので、僕は有り余った印税を使い、探偵を送り込んでその居所を探している。
でも、兄を見つけた僕はどうしたいのだろう?
兄弟の再会を泣いて喜ぶのだろうか? それは無い気がする。
じゃあ今この状態になって本当は女性が好きなのに変に気を遣われたりキャバクラに行けなくなったりろくにセックスもできなくなった事を恨んで彼をボコボコにするのだろうか? それも違うような。
答えはない。自分でも分からない。周りから見たら輪をかけて意味が分からない妄執に違いない。それも呪いなのだろうか。
だが、それでも僕は書かずにはいられないのだ。兄の事を想うと、キーを叩かずにはいられないし、見つけたら殴ってやりたい衝動もあるしなんとなく犯してやりたいような気がしないでもない。途中でシコりたくなってもチンコは無くなってしまったので常に欲求不満を抱えた賢者モードだ。見つけたらとりあえず一発は殴ってやろう。
でも、それも、彼が生きていればこそできる事なのだ。
だから兄には生きていてほしいと思う。お願いだ、生きていてくれ。死んでたら殺す。
いや、死んでたら殺せないのか。ザオリクかけてもう一回殺す。
あちらの世界には行かないでほしいのだ。兄が救いようの無いダメ人間だったとしても、彼は俺にとって一生肉親で、それはこれからも変わらない。妄執の理由なんてそれで十分じゃないか?
探偵に手切れ金を渡すと、捜査を打ち切らせる。彼らの方が兄を見つける可能性は高そうだけれど、それじゃあどうにもつまらない。
だから僕はこれからもずっと彼を当てこすって小説を書いていこう。そして兄が「もうやめて」と情けない声を上げて姿を出したら、僕はそれを指差して笑ってやるのだ。
僕の肉体からはチンコは無くなったかもしれないけど、兄を追う執念は恐ろしいぐらいに屹立している。この妄執の行き先は兄のケツ以外にはありえないのだ。でも、俺はホモじゃない。
だから生きていてくれ。たとえあんたが何も成し遂げていない人間だとしても、あんたは僕の創作活動に生命を吹き込んでいるのだ。それだけであなたに生きている価値はあるのだ。それだけで、僕に生きる力を与えられるのだ。
俺は当てこする。二度とこすれなくなった陰茎の無念も込めて。
あんたが声を上げるかぎり、この妄執は続いていくのだろう。
それが、僕の生き甲斐だから。
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