人がクズという立ち居地を継承してしまう理由
- 2015/12/24
- 22:00
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50,000字ほどが無料で読めます。
この機会をお見逃しなく!
新作「悪人の系譜」では「継承」という重要要素が出てきます。
今回はこの継承について話をしたいと思います。
よくDVに苦しんだ人が「気付いたら自分がDVをやっていた」、なんていう話があると思います。「自分がやられたんだから痛みが分かるだろうに」と揶揄されそうな現象ではありますが、実は科学的な根拠があるんですね。
まずね、人間って人から酷い目に遭わされると「自分も他人に同じ事をする権利がある」と本能的に思う傾向があるのです。これは同意出来る方も多いのではないかと思います。よくいるでしょう。「俺はこれだけ苦労した。だから俺はお前にこれだけ言う資格がある」みたいな事を言っている方。まあいけ好かないこと。
第二、第三の法則があって、どちらかと言うとこちらの方が重要でしょうね。
人は
①誰かに「かわいそう」と同情した時
②「コイツだけにはなりたくねえな」と思った時
上記を経て、相手の人格を引き継いでしまうのですね。
これを一から説明すると冗談抜きに一冊の本になってしまうので省きますが、段階を追って解説していきますね。その代わりかなり端折って書きます。
まず①ですが、誰かに同情するとですね、その裏には「出来たら代わってあげたい」みたいな心理が出てくるんですね。そうなると、知らぬ間にその人の心に波打つ波長が相手のそれに近くなるのですね。そうなると、知らぬ間に同じような旋律を奏でていると、そういう仕組みです。
次に説明の難しい②ですが、こちらは簡単に言うと「○○になりたくない」と決めた瞬間にですね、あなたとその○○の間に真空が発生するのです。
自然は真空を嫌うとかいう格言があったと思いますが、生まれた真空を埋めるために、両者は磁石のように引き合う事になります。そうするとね、あれほどなりたくないと思っていた○○に人はなってしまうんですね(笑)。このメカニズムがあるから人はなりたくないものになってしまうのです。
これが巧く表現されているのがスターウォーズのダースベイダーですかね。彼は悪になりたくな~いと言ってて気付いたら悪にずんずん引き寄せられていったのです。
だから作家志望の方はゆめゆめ「いけ好かない有象無象のわなびだけにはなりたくない」なんて思わない事です。そうすると真空が発生して……シューン!(笑)
これを防ぐ(?)状態というのは「○○になってもいい」という状態を保つ事ですね。別に失敗してもいいやとか、そういう心情が近いのだと思います。
ところでね、私は幼少期にボクシングの中継を見たのですね。その試合では壮絶な打撃戦が繰り広げられていて、強烈なカウンターで片方の選手のマウスピースがふっ飛ばされました。
それを見た幼少期の私はうっかり
「なんでこんなしんどい事やってんだろう。こうはなりたくねえな」
と思ってしまったもんだから……(笑)。
とまあこのような仕組みをふんだんに取り入れて「悪人の系譜」は書かれています。この仕組みを探しながら読書していくと、また違った面白みを見出す事が出来るでしょう。
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今回はこの継承について話をしたいと思います。
よくDVに苦しんだ人が「気付いたら自分がDVをやっていた」、なんていう話があると思います。「自分がやられたんだから痛みが分かるだろうに」と揶揄されそうな現象ではありますが、実は科学的な根拠があるんですね。
まずね、人間って人から酷い目に遭わされると「自分も他人に同じ事をする権利がある」と本能的に思う傾向があるのです。これは同意出来る方も多いのではないかと思います。よくいるでしょう。「俺はこれだけ苦労した。だから俺はお前にこれだけ言う資格がある」みたいな事を言っている方。まあいけ好かないこと。
第二、第三の法則があって、どちらかと言うとこちらの方が重要でしょうね。
人は
①誰かに「かわいそう」と同情した時
②「コイツだけにはなりたくねえな」と思った時
上記を経て、相手の人格を引き継いでしまうのですね。
これを一から説明すると冗談抜きに一冊の本になってしまうので省きますが、段階を追って解説していきますね。その代わりかなり端折って書きます。
まず①ですが、誰かに同情するとですね、その裏には「出来たら代わってあげたい」みたいな心理が出てくるんですね。そうなると、知らぬ間にその人の心に波打つ波長が相手のそれに近くなるのですね。そうなると、知らぬ間に同じような旋律を奏でていると、そういう仕組みです。
次に説明の難しい②ですが、こちらは簡単に言うと「○○になりたくない」と決めた瞬間にですね、あなたとその○○の間に真空が発生するのです。
自然は真空を嫌うとかいう格言があったと思いますが、生まれた真空を埋めるために、両者は磁石のように引き合う事になります。そうするとね、あれほどなりたくないと思っていた○○に人はなってしまうんですね(笑)。このメカニズムがあるから人はなりたくないものになってしまうのです。
これが巧く表現されているのがスターウォーズのダースベイダーですかね。彼は悪になりたくな~いと言ってて気付いたら悪にずんずん引き寄せられていったのです。
だから作家志望の方はゆめゆめ「いけ好かない有象無象のわなびだけにはなりたくない」なんて思わない事です。そうすると真空が発生して……シューン!(笑)
これを防ぐ(?)状態というのは「○○になってもいい」という状態を保つ事ですね。別に失敗してもいいやとか、そういう心情が近いのだと思います。
ところでね、私は幼少期にボクシングの中継を見たのですね。その試合では壮絶な打撃戦が繰り広げられていて、強烈なカウンターで片方の選手のマウスピースがふっ飛ばされました。
それを見た幼少期の私はうっかり
「なんでこんなしんどい事やってんだろう。こうはなりたくねえな」
と思ってしまったもんだから……(笑)。
とまあこのような仕組みをふんだんに取り入れて「悪人の系譜」は書かれています。この仕組みを探しながら読書していくと、また違った面白みを見出す事が出来るでしょう。
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