ホラーアンソロジーのメンバーが集まるまで
- 2015/08/13
- 00:11
またホラーアンソロジーの話題です。
先日に発表したこの企画ですが、実は結構な時間を掛けて立ち上げました。
最初はですねえ、3月に夏居暑氏からメールがあったんですね。「コラボやりましょう」と。
目的はkdp名鑑さんへの恩返し的な主旨だった気がしますが、私にとってはあの夏居暑氏とコラボ出来るというわけで、オファーを快諾いたしました。
そこから二人で仲間を探し始めたのですが、これがなかなか難航しました。両者で候補を挙げて合意に達したメンバーに声かけをするという方式だったのですが、夏居先生の首を縦に振らせるのは存外に大変でした。中には「この人落としますか?(驚)」という作家さんもいました。勿論名前は出せませんけど(笑)。
そんな中ですねえ、たまたま丸木戸サキ氏が「四月馬鹿」を無料配布しだしたんですね。私が氏の作品で一番好きなのは「四月馬鹿」だったのですが、あの猫まんま氏――ちなみに、彼はミステリ系の公募を通った人でした。只者ではないとは思っていましたが――が嫉妬を覚えるほどの表現力には当時舌を巻いたのをよく憶えています。
その時に「アレ? もしかして丸木戸氏はホラーも出来るんじゃねえの?」という考えが浮かび、夏居氏と候補の話になったら彼も全く同じ事を考えていました。そういうわけで話はトントン進み、夏居氏からのオファーを快諾していただけたという事です。
それからまた四人目を探すのが大変だったのですが――まあ、大変だったのは主に個人作家の作品を読んで探す夏居氏だったのですが――これも紆余曲折がありました。今度は夏居氏が提案した候補に私が待ったをかけたからですね(笑)。
それでまた時間は流れていくのですが、四人目はわりと唐突に決まりました。
この方もまた夏居氏が選んだ作家さんなのですが、ご存知の高橋熱氏です。
まだこの時点で高橋氏の作品は読んだ事が無かったのですが、「例えば、満月の夜の奇妙な行為、妻の変容と世界平和、そして: 超短編小説集」を三篇ほど読んで、すぐに「こりゃ只者ではない」と気付きました。それぐらい見事な筆致でした。うっかり読み出すと止まらない類の作品です。
他には「既婚同士で話しませんか?: ネット恋愛を巡る三つの短編」も読んだのですが、この作品も本当にすごいですよ。ちなみに氏の作品は現在すべて無料で読めます。ある意味(筆致がすごすぎて)同業者の方を絶望の淵に叩き込むかもしれませんが、本当に恐ろしい才能の持ち主だと思いました。
ただ高橋氏がどんな人かは知らなかったので、正直オファーを受けてくれるかどうか不安でしたね。今だから言えますけど。ですが、ご存知の通りこの企画に参加していただけたわけです。その通知のメールを見た時には思わず「おお!」と声が出ましたね。
最後の一人は表紙を担当した折羽ル子氏ですね。
当初はこの企画のメンバーで表紙を作る予定だったのですが、アイディアを出し合ってもちょいと進まなかった所がありました。
折羽氏の存在はなんとなく頭にチラついたのですが、表紙だけで参加してくれるか微妙な気がしたので黙っていました。そしたらまた夏居氏がおんなじ事を考えていまして(笑)、彼が折羽氏を引っ張って来たんですね。この時はさすがに「俺はサトラレなんじゃないか?」と考えました(笑)。
かなり大体ですが、こんな感じで今回のメンバーは集まりました。
読んで分かるように、一番の功労者は夏居暑氏でしょうね。水面下でも彼がリードしてくれたから動きやすかったというのもありますし、アウトロー系の作品を書いているくせに性格が超ナイスガイなんですね。
企画中には色々と騒動もあったのですが、なんとか乗り越える事が出来ました。
今回のアンソロジーへの寄稿作品は全員無償提供なのですが、これによって電子書籍界が少しでも盛り上がったらいいなあと思います。派閥を組むのはあんまり好きじゃない(というかかなり好きじゃない)のですが、こういった形で他の作家さんと一つの作品を創り上げる経験はなかなか出来ないですよね。まだ企画は終わってはいないんですけど。その経験が何よりもご褒美なんだと思います。
そういうわけで、色々紆余曲折を経て生まれたコラボ作品「春禍秋冬」、いよいよ近日に登場です。
私が春を担当し、いわゆる切り込み隊長を務めるわけですが、どうか私の作品がつまんなくても(笑)二作目以降を読まずに本を閉じないで下さい。私自身ファンの視点で非常にこのアンソロジーを楽しみにしています。だって、つまんないわけないじゃないですか、このメンバーで。
そういうわけでこのホラーアンソロジーをお楽しみに!
次回は寄稿した自著について書こうかと思います。

先日に発表したこの企画ですが、実は結構な時間を掛けて立ち上げました。
最初はですねえ、3月に夏居暑氏からメールがあったんですね。「コラボやりましょう」と。
目的はkdp名鑑さんへの恩返し的な主旨だった気がしますが、私にとってはあの夏居暑氏とコラボ出来るというわけで、オファーを快諾いたしました。
そこから二人で仲間を探し始めたのですが、これがなかなか難航しました。両者で候補を挙げて合意に達したメンバーに声かけをするという方式だったのですが、夏居先生の首を縦に振らせるのは存外に大変でした。中には「この人落としますか?(驚)」という作家さんもいました。勿論名前は出せませんけど(笑)。
そんな中ですねえ、たまたま丸木戸サキ氏が「四月馬鹿」を無料配布しだしたんですね。私が氏の作品で一番好きなのは「四月馬鹿」だったのですが、あの猫まんま氏――ちなみに、彼はミステリ系の公募を通った人でした。只者ではないとは思っていましたが――が嫉妬を覚えるほどの表現力には当時舌を巻いたのをよく憶えています。
その時に「アレ? もしかして丸木戸氏はホラーも出来るんじゃねえの?」という考えが浮かび、夏居氏と候補の話になったら彼も全く同じ事を考えていました。そういうわけで話はトントン進み、夏居氏からのオファーを快諾していただけたという事です。
それからまた四人目を探すのが大変だったのですが――まあ、大変だったのは主に個人作家の作品を読んで探す夏居氏だったのですが――これも紆余曲折がありました。今度は夏居氏が提案した候補に私が待ったをかけたからですね(笑)。
それでまた時間は流れていくのですが、四人目はわりと唐突に決まりました。
この方もまた夏居氏が選んだ作家さんなのですが、ご存知の高橋熱氏です。
まだこの時点で高橋氏の作品は読んだ事が無かったのですが、「例えば、満月の夜の奇妙な行為、妻の変容と世界平和、そして: 超短編小説集」を三篇ほど読んで、すぐに「こりゃ只者ではない」と気付きました。それぐらい見事な筆致でした。うっかり読み出すと止まらない類の作品です。
他には「既婚同士で話しませんか?: ネット恋愛を巡る三つの短編」も読んだのですが、この作品も本当にすごいですよ。ちなみに氏の作品は現在すべて無料で読めます。ある意味(筆致がすごすぎて)同業者の方を絶望の淵に叩き込むかもしれませんが、本当に恐ろしい才能の持ち主だと思いました。
ただ高橋氏がどんな人かは知らなかったので、正直オファーを受けてくれるかどうか不安でしたね。今だから言えますけど。ですが、ご存知の通りこの企画に参加していただけたわけです。その通知のメールを見た時には思わず「おお!」と声が出ましたね。
最後の一人は表紙を担当した折羽ル子氏ですね。
当初はこの企画のメンバーで表紙を作る予定だったのですが、アイディアを出し合ってもちょいと進まなかった所がありました。
折羽氏の存在はなんとなく頭にチラついたのですが、表紙だけで参加してくれるか微妙な気がしたので黙っていました。そしたらまた夏居氏がおんなじ事を考えていまして(笑)、彼が折羽氏を引っ張って来たんですね。この時はさすがに「俺はサトラレなんじゃないか?」と考えました(笑)。
かなり大体ですが、こんな感じで今回のメンバーは集まりました。
読んで分かるように、一番の功労者は夏居暑氏でしょうね。水面下でも彼がリードしてくれたから動きやすかったというのもありますし、アウトロー系の作品を書いているくせに性格が超ナイスガイなんですね。
企画中には色々と騒動もあったのですが、なんとか乗り越える事が出来ました。
今回のアンソロジーへの寄稿作品は全員無償提供なのですが、これによって電子書籍界が少しでも盛り上がったらいいなあと思います。派閥を組むのはあんまり好きじゃない(というかかなり好きじゃない)のですが、こういった形で他の作家さんと一つの作品を創り上げる経験はなかなか出来ないですよね。まだ企画は終わってはいないんですけど。その経験が何よりもご褒美なんだと思います。
そういうわけで、色々紆余曲折を経て生まれたコラボ作品「春禍秋冬」、いよいよ近日に登場です。
私が春を担当し、いわゆる切り込み隊長を務めるわけですが、どうか私の作品がつまんなくても(笑)二作目以降を読まずに本を閉じないで下さい。私自身ファンの視点で非常にこのアンソロジーを楽しみにしています。だって、つまんないわけないじゃないですか、このメンバーで。
そういうわけでこのホラーアンソロジーをお楽しみに!
次回は寄稿した自著について書こうかと思います。

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