「アメリカで現地のバンドに入ったらめちゃくちゃすぎてうんざりした件」書評
- 2015/02/11
- 20:49
このブログでもお馴染みの八幡謙介氏が待望のバンド物小説を上梓しました。
その名も「アメリカで現地のバンドに入ったらめちゃくちゃすぎてうんざりした件」。ある意味、氏のファンが一番読みたかったタイプの作品かもしれません。
タイトルだけ見ると掲示板のスレッド方式なのか? と思うかもしれませんが、普通の形式で書かれた小説です。本作はフィクションとの事ですが、ほとんど自伝に近い小説なのではないかと思っています。群像あたりで出てくるような。
物語をざっくり説明すると、B音大生であるケン(=八幡氏)はひょんな事からバンブーというバンドのサイドギタリストとして音を出す事になり、わりとすぐに、飲みに行った無防備な女子大生が成り行きで最後までを許してしまうように、気付けばバンブーの正式メンバーになって各地を転々としながらうんざりげんなりするという話です。
話だけ聞いていると嫌な感じになりそうですが、内容としては笑えるシーンもたくさん入っています。例えばロクにリハーサルもしていないのに本番でケンの知らない曲をメンバーが演奏しだしたり、挙句はドラムを叩けと言われたり(笑)無茶苦茶なんですね。メンバーもかなりクセのある連中で、ヴォーカルがフランスで収監歴や軍務経験があったり、明らかにチンピラで運転中にマリファナのジョイント(タバコ)を器用に仕上げるベースとか、こいつら会った事も無いのに顔が浮かんでしまうのはなぜなんでしょう?
まあ、とにかく無茶苦茶な話です。そしてほとんど実話です、きっと。そういうわけで、あんまりフィクションだとは思わずに読みましたが、単に小説としてだけでなく、海外のバンド事情について知りたい方にも需要はあるかもしれませんね。
惜しむらくは本作を短編じゃなくて長編で読みたかったなあという事でしょうか。半自伝的な立ち居地にある作品であるために難しい部分もあったのでしょうが、次回作はフィクションの比率を増やして長編でリボーンとかやったら面白そうですね。
あ、そうそう、KDPには他にも面白いバンド物の小説があるんですよ。「鉄姫」っていうんですけどね(←いやらしい)。
アメリカの地でバリバリやってたギタリストの小説と、ボクサーの皮を被ったバンギャの作品……併せて読むと全然違う視点が持てて面白いはずですよ。もう一回言います。きっと併せて読むと面白さ二倍ですよ(笑)。
その名も「アメリカで現地のバンドに入ったらめちゃくちゃすぎてうんざりした件」。ある意味、氏のファンが一番読みたかったタイプの作品かもしれません。
![]() | アメリカで現地のバンドに入ったらめちゃくちゃすぎてうんざりした件 (2015/02/07) 八幡謙介 商品詳細を見る |
タイトルだけ見ると掲示板のスレッド方式なのか? と思うかもしれませんが、普通の形式で書かれた小説です。本作はフィクションとの事ですが、ほとんど自伝に近い小説なのではないかと思っています。群像あたりで出てくるような。
物語をざっくり説明すると、B音大生であるケン(=八幡氏)はひょんな事からバンブーというバンドのサイドギタリストとして音を出す事になり、わりとすぐに、飲みに行った無防備な女子大生が成り行きで最後までを許してしまうように、気付けばバンブーの正式メンバーになって各地を転々としながらうんざりげんなりするという話です。
話だけ聞いていると嫌な感じになりそうですが、内容としては笑えるシーンもたくさん入っています。例えばロクにリハーサルもしていないのに本番でケンの知らない曲をメンバーが演奏しだしたり、挙句はドラムを叩けと言われたり(笑)無茶苦茶なんですね。メンバーもかなりクセのある連中で、ヴォーカルがフランスで収監歴や軍務経験があったり、明らかにチンピラで運転中にマリファナのジョイント(タバコ)を器用に仕上げるベースとか、こいつら会った事も無いのに顔が浮かんでしまうのはなぜなんでしょう?
まあ、とにかく無茶苦茶な話です。そしてほとんど実話です、きっと。そういうわけで、あんまりフィクションだとは思わずに読みましたが、単に小説としてだけでなく、海外のバンド事情について知りたい方にも需要はあるかもしれませんね。
惜しむらくは本作を短編じゃなくて長編で読みたかったなあという事でしょうか。半自伝的な立ち居地にある作品であるために難しい部分もあったのでしょうが、次回作はフィクションの比率を増やして長編でリボーンとかやったら面白そうですね。
あ、そうそう、KDPには他にも面白いバンド物の小説があるんですよ。「鉄姫」っていうんですけどね(←いやらしい)。
![]() | 鉄姫 (2014/11/06) 月狂四郎 商品詳細を見る |
アメリカの地でバリバリやってたギタリストの小説と、ボクサーの皮を被ったバンギャの作品……併せて読むと全然違う視点が持てて面白いはずですよ。もう一回言います。きっと併せて読むと面白さ二倍ですよ(笑)。
スポンサーサイト