「鶴ヶ島 コンビニ戦記外伝1: 広島子の前日譚」書評
- 2014/12/20
- 23:31
先日ご紹介しました幻夜軌跡氏の新作、「鶴ヶ島 コンビニ戦記外伝1: 広島子の前日譚」を一気に読み終わりましたので、なるべくネタバレの無いようレビューしていきます。
話をざっくり説明します。
今作は鶴ヶ島コンビニ戦記シリーズの外伝に当たります。
主人公は駅ナカコンビニ「ユートピア」で働く広島子(ひろ しまこ)。彼女は来たる第5回コンビニバトルオリンピックの大会一ヶ月前に、工作員として送り込まれて来ました。工作員とは言っても島子は典型的なダメ人間で、第三者から見ていても「こいつ大丈夫か?」という被虐体質を持った女の子です。
彼女は鶴ヶ島のコンビニ事情を探りつつ、一人で駅ナカコンビニを切り盛りするのですが、ある日ひょんな事からフレンズ鶴ヶ島店(島子の店とは違うブランドのコンビニ)で勤務する少年、鶴ヶ君と出会います。
鶴ヶ君はわりとすぐキレる性格で、バイト中にも来客から「あいつをクビにしろ」と言われた事があるぐらいの激情家です。そんな彼は島子の流される性格やプロ意識を欠いた仕事っぷりが許せません。
一見、水と油を象徴するような二人なのですが、島子は変質者の客から助けてもらったのを機に、少しずつ鶴ヶ君に惹かれていきます。そして、その傍らフレンズ鶴ヶ島店の背後にうごめく陰謀とは……?
と、そんなお話です。
読み終わった感想は、前作の「鶴ヶ島 コンビニ戦記 0」からさらに腕を上げたな、と。こう言うといかにも偉そうで申し訳ないのですが、ストーリーの構成やキャラの役割分担、バトルの描写やサスペンス的な要素等を総じて鑑みると、今作の方が優れていると多くの方が納得いただけるのではないかと思います。
コンビニ戦記の主人公は今日元気(きょう げんき)と明るい(あか るい)の二人なのですが、個人的には今作でより人間的に描かれていた広島子の方が好きです。というか、読んでいるうちに彼女がだんだん好きになってくるからこれがまた怖い(笑)。
やっぱりダメ人間がどこかで奮起して頑張るというのは人の心を打つものがありますね。
また、私は読書時はなるべく俯瞰の視点というか、神の視点で冷静に状況を分析しながら本を読むのが好きなんですが、本作では何回か島子の視点で読んでしまい、彼女が傷付くと自分も一緒に傷付くというあらぬ失態を演じてしまいました(笑)。読んでいて自分の表情が変わっていくのが分かるぐらいでしたよ。
それにしても本作ではサブキャラが主役級の働きを見せたので、前作の救世と同様に、なんとか全員勝ち残って欲しいな~なんて思ってしまいます。でも、勝ち上がれるのは多分一組だけなんですよね?
このコンビニ戦記シリーズは本編8冊、外伝7冊でリリースされるとの事。
これだけの作品があと13作も読めるんですねえ……。楽しみです。
前回の書評はつんどく速報の忌川さんに先を越されて地味に悔しかったのですが(笑)、今回は私の書評が一番乗りだと願望を込めて宣言しておきます。(一番乗りだよね……?)
Kindle端末を持っているあなた、これを読まないでKDPを語ろうなんて思っちゃいけませんよ!
話をざっくり説明します。
今作は鶴ヶ島コンビニ戦記シリーズの外伝に当たります。
主人公は駅ナカコンビニ「ユートピア」で働く広島子(ひろ しまこ)。彼女は来たる第5回コンビニバトルオリンピックの大会一ヶ月前に、工作員として送り込まれて来ました。工作員とは言っても島子は典型的なダメ人間で、第三者から見ていても「こいつ大丈夫か?」という被虐体質を持った女の子です。
彼女は鶴ヶ島のコンビニ事情を探りつつ、一人で駅ナカコンビニを切り盛りするのですが、ある日ひょんな事からフレンズ鶴ヶ島店(島子の店とは違うブランドのコンビニ)で勤務する少年、鶴ヶ君と出会います。
鶴ヶ君はわりとすぐキレる性格で、バイト中にも来客から「あいつをクビにしろ」と言われた事があるぐらいの激情家です。そんな彼は島子の流される性格やプロ意識を欠いた仕事っぷりが許せません。
一見、水と油を象徴するような二人なのですが、島子は変質者の客から助けてもらったのを機に、少しずつ鶴ヶ君に惹かれていきます。そして、その傍らフレンズ鶴ヶ島店の背後にうごめく陰謀とは……?
と、そんなお話です。
読み終わった感想は、前作の「鶴ヶ島 コンビニ戦記 0」からさらに腕を上げたな、と。こう言うといかにも偉そうで申し訳ないのですが、ストーリーの構成やキャラの役割分担、バトルの描写やサスペンス的な要素等を総じて鑑みると、今作の方が優れていると多くの方が納得いただけるのではないかと思います。
コンビニ戦記の主人公は今日元気(きょう げんき)と明るい(あか るい)の二人なのですが、個人的には今作でより人間的に描かれていた広島子の方が好きです。というか、読んでいるうちに彼女がだんだん好きになってくるからこれがまた怖い(笑)。
やっぱりダメ人間がどこかで奮起して頑張るというのは人の心を打つものがありますね。
また、私は読書時はなるべく俯瞰の視点というか、神の視点で冷静に状況を分析しながら本を読むのが好きなんですが、本作では何回か島子の視点で読んでしまい、彼女が傷付くと自分も一緒に傷付くというあらぬ失態を演じてしまいました(笑)。読んでいて自分の表情が変わっていくのが分かるぐらいでしたよ。
それにしても本作ではサブキャラが主役級の働きを見せたので、前作の救世と同様に、なんとか全員勝ち残って欲しいな~なんて思ってしまいます。でも、勝ち上がれるのは多分一組だけなんですよね?
このコンビニ戦記シリーズは本編8冊、外伝7冊でリリースされるとの事。
これだけの作品があと13作も読めるんですねえ……。楽しみです。
前回の書評はつんどく速報の忌川さんに先を越されて地味に悔しかったのですが(笑)、今回は私の書評が一番乗りだと願望を込めて宣言しておきます。(一番乗りだよね……?)
Kindle端末を持っているあなた、これを読まないでKDPを語ろうなんて思っちゃいけませんよ!
![]() | 鶴ヶ島 コンビニ戦記外伝1: 広島子の前日譚 (2014/12/10) 幻夜軌跡 商品詳細を見る |
スポンサーサイト