折羽ル子「ウシトラマンは怪獣の殺し屋」書評
- 2022/12/15
- 01:07
ようやく折羽ル子氏の書いた「ウシトラマンは怪獣の殺し屋」を読了しました。
いやあ、すげえ登山だった(笑)。
今作文圧というか、すごくウザい文圧をあえてこれでもかと前面に出してくる異色の作品でした。
いつも私が書評を書く時には、読者がその作品がおおよそどんなものなのかを判断出来るようにあらすじを書くのですが、本作は不可です(笑)。
もう、簡単に言えばウシトラマンが暴力、性描写なんのそので怪獣と壮絶なバトルを繰り広げていく作品であり、その周囲を取り囲む人々の下世話なシンゴジラ的ストーリーが進んでいく感じでしょうか。なんだそりゃと言われるかもしれませんが、本当にそれ以外に表現のしようがないです。
本作の見どころ(?)の一つとしてあるのは、とにかく無駄な文章が多い(笑)。
「いらねえだろ」と思わずツッコまずにはいられない過多な装飾というか、ウザい文章が全編にわたって続いており、通常推敲で削る作業が多いかと思うのですが、氏の場合は逆にわざと増やしてるんじゃないかと思わせるほどの圧倒的にウザい文章が津波のように迫ってきます。
気付くとその文圧に呑まれています。そして時々ストーリーも(あっちこっちに話がそれるせいで)どこを演奏しているのかが分からなくなったバンドマンのように分からなくなります。でもそれほど大した事じゃない(笑)。
おそらくジャムセッション的に即興で書いている部分が多いのだろうとは思いますが、本当に過度に逸脱を楽しんでいるというか、途中で違う曲になっちゃうみたいな、途轍もない角度のブッ込みがあちこちにあり、天然さと無駄に進化した妙なベクトルの理知が背理的に共存していると思うのです。
ある意味拙著で言えば「奇書 狂狂まわる」に近いというか、感覚的に絵画的なものを楽しむ感じの作品になるかと思いますので、文章でしか出来ないこの無茶苦茶さを耳クソでもほじりながら堪能していただきたいです。
あと、誤字なのかわざとやっているのか分からない漢字表記(造語)もあり、この辺はシュガーレポートと似たところがあるかもしれません。
明らかに好き嫌いが分かれる作品ではありますが、気持ちのいいくらいフルスイングのゲテモノなので、怖いもの見たさに読んでみるのもいいかもしれません。
いやあ、すげえ登山だった(笑)。
今作文圧というか、すごくウザい文圧をあえてこれでもかと前面に出してくる異色の作品でした。
いつも私が書評を書く時には、読者がその作品がおおよそどんなものなのかを判断出来るようにあらすじを書くのですが、本作は不可です(笑)。
もう、簡単に言えばウシトラマンが暴力、性描写なんのそので怪獣と壮絶なバトルを繰り広げていく作品であり、その周囲を取り囲む人々の下世話なシンゴジラ的ストーリーが進んでいく感じでしょうか。なんだそりゃと言われるかもしれませんが、本当にそれ以外に表現のしようがないです。
本作の見どころ(?)の一つとしてあるのは、とにかく無駄な文章が多い(笑)。
「いらねえだろ」と思わずツッコまずにはいられない過多な装飾というか、ウザい文章が全編にわたって続いており、通常推敲で削る作業が多いかと思うのですが、氏の場合は逆にわざと増やしてるんじゃないかと思わせるほどの圧倒的にウザい文章が津波のように迫ってきます。
気付くとその文圧に呑まれています。そして時々ストーリーも(あっちこっちに話がそれるせいで)どこを演奏しているのかが分からなくなったバンドマンのように分からなくなります。でもそれほど大した事じゃない(笑)。
おそらくジャムセッション的に即興で書いている部分が多いのだろうとは思いますが、本当に過度に逸脱を楽しんでいるというか、途中で違う曲になっちゃうみたいな、途轍もない角度のブッ込みがあちこちにあり、天然さと無駄に進化した妙なベクトルの理知が背理的に共存していると思うのです。
ある意味拙著で言えば「奇書 狂狂まわる」に近いというか、感覚的に絵画的なものを楽しむ感じの作品になるかと思いますので、文章でしか出来ないこの無茶苦茶さを耳クソでもほじりながら堪能していただきたいです。
あと、誤字なのかわざとやっているのか分からない漢字表記(造語)もあり、この辺はシュガーレポートと似たところがあるかもしれません。
明らかに好き嫌いが分かれる作品ではありますが、気持ちのいいくらいフルスイングのゲテモノなので、怖いもの見たさに読んでみるのもいいかもしれません。
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