新作の断片
- 2022/07/04
- 00:13
「大二郎!」
塔子が叫ぶと、反対側からドアの開いたワンボックスカーが走って来る。全力で走って、すれ違いざまに雪乃を放り込んだ。雑に扱われた雪乃は片足が車外に出たまま運ばれていく。大二郎なら落とす事も無いだろう。
振り返る塔子。真顔の下で、はだけたシャツと爆乳が揺れていた。
「さあ、来なさい。あたしが駆除してあげるから」
塔子が小太刀を抜く。二刀流。アリスとの戦いに決着をつける。
「死ねええええうるぅああああ!」
空中で糸を切ったアリスが降って来る。大きな牙を剥き出しにして、塔子の首を噛みちぎろうとする。
アリスがぶっかけるように糸を浴びせかける。巨大な下腹部から白い糸が広がる。投網のように広がる糸。周囲十メートルほどを包み込んだと思えば、あっという間に収縮して塔子の身体を捕縛した。
白い糸が締め付け、全身の骨を砕こうとする。
「固いっ……!」
思わず呻く。全身を締め付ける糸は途轍もない威力だった。放っておけば、全身の骨が砕かれる。
「これでおっぱいから炎も出せないね」
勝利を確信したアリスが降って来る。耳まで裂けた口。巨大な牙が、塔子の首を狙う。
だが――
「……?」
塔子が目を閉じる。誰にも聞こえない声で、何かを呟いている、まるで、呪文の詠唱のように。
「無駄無駄、あんたはここで終わりなんだよ~」
半ば自分にも言い聞かせるように叫ぶアリス。絶対に有利な場面なのに、胸からは不安が消え去らない。
迫る大蜘蛛。もう数秒もあれば二人を隔てる距離は無くなり、闘いは終わる。
――くノ一忍法、爆乳炎舞(ばくにゅうえんぶ)。
塔子の爆乳から再び炎が伸び、それはあっという間に火力を増していく。強靭な蜘蛛の糸は瞬く間に燃えて、一気に無力化していく。まるで波紋が広がるようなスピードで、蜘蛛の糸は焼き払われた。
塔子が叫ぶと、反対側からドアの開いたワンボックスカーが走って来る。全力で走って、すれ違いざまに雪乃を放り込んだ。雑に扱われた雪乃は片足が車外に出たまま運ばれていく。大二郎なら落とす事も無いだろう。
振り返る塔子。真顔の下で、はだけたシャツと爆乳が揺れていた。
「さあ、来なさい。あたしが駆除してあげるから」
塔子が小太刀を抜く。二刀流。アリスとの戦いに決着をつける。
「死ねええええうるぅああああ!」
空中で糸を切ったアリスが降って来る。大きな牙を剥き出しにして、塔子の首を噛みちぎろうとする。
アリスがぶっかけるように糸を浴びせかける。巨大な下腹部から白い糸が広がる。投網のように広がる糸。周囲十メートルほどを包み込んだと思えば、あっという間に収縮して塔子の身体を捕縛した。
白い糸が締め付け、全身の骨を砕こうとする。
「固いっ……!」
思わず呻く。全身を締め付ける糸は途轍もない威力だった。放っておけば、全身の骨が砕かれる。
「これでおっぱいから炎も出せないね」
勝利を確信したアリスが降って来る。耳まで裂けた口。巨大な牙が、塔子の首を狙う。
だが――
「……?」
塔子が目を閉じる。誰にも聞こえない声で、何かを呟いている、まるで、呪文の詠唱のように。
「無駄無駄、あんたはここで終わりなんだよ~」
半ば自分にも言い聞かせるように叫ぶアリス。絶対に有利な場面なのに、胸からは不安が消え去らない。
迫る大蜘蛛。もう数秒もあれば二人を隔てる距離は無くなり、闘いは終わる。
――くノ一忍法、爆乳炎舞(ばくにゅうえんぶ)。
塔子の爆乳から再び炎が伸び、それはあっという間に火力を増していく。強靭な蜘蛛の糸は瞬く間に燃えて、一気に無力化していく。まるで波紋が広がるようなスピードで、蜘蛛の糸は焼き払われた。
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