新作の断片
- 2021/05/06
- 00:47
「マジか、マジか、マジか」
全身に怖気が走る。「彼女」がやって来る。
冗談じゃねえぞ。黒い家かよ。
メリーさんの悪夢が現実となった。ああ、俺にもこんな超能力が……ってバカ、ふざけんな。本当に殺される勢いじゃねえか。
やはりシラを切り通そうとしたのがマズかったか。
とにかくどうする?
このままだと俺はマジで殺されるぞ。
防犯ブザーがピロピロ鳴ってる。尋常じゃない空気。その渦中にいるのがまさか俺だなんて誰も思うまい。この事件を隠蔽するには無理があるような……。
いや、今さらどうすることも出来ない。一度ついた嘘はつき通すしかない。さあ来い。いや、来るな。どっちなんだ。俺も混乱している。
ドアフォンがピンポンピンポン鳴らされる。狂気めいたリズム。間抜けな音なのに、押すタイミングと連打具合だけでここまで人を威圧できるものなのかと逆に感心する。
いや、感心している場合ではない。とにかくこのままでいれば俺は殺害される気がする。
ドアはまだピンポンピンポン鳴っている。来るな。頼むから来るんじゃねえ。
ガチャっと音が聞こえる。しもた。鍵をかけていなかった。娘にはあれだけ戸締りはしっかりするように教育しているのに。
ヒタ、ヒタ、ヒタと足音が聞こえる。
遠い日の記憶が蘇る。
ああ、君とこんなにホラーな再会をするとは夢にも思わなかったよ。
全身に怖気が走る。「彼女」がやって来る。
冗談じゃねえぞ。黒い家かよ。
メリーさんの悪夢が現実となった。ああ、俺にもこんな超能力が……ってバカ、ふざけんな。本当に殺される勢いじゃねえか。
やはりシラを切り通そうとしたのがマズかったか。
とにかくどうする?
このままだと俺はマジで殺されるぞ。
防犯ブザーがピロピロ鳴ってる。尋常じゃない空気。その渦中にいるのがまさか俺だなんて誰も思うまい。この事件を隠蔽するには無理があるような……。
いや、今さらどうすることも出来ない。一度ついた嘘はつき通すしかない。さあ来い。いや、来るな。どっちなんだ。俺も混乱している。
ドアフォンがピンポンピンポン鳴らされる。狂気めいたリズム。間抜けな音なのに、押すタイミングと連打具合だけでここまで人を威圧できるものなのかと逆に感心する。
いや、感心している場合ではない。とにかくこのままでいれば俺は殺害される気がする。
ドアはまだピンポンピンポン鳴っている。来るな。頼むから来るんじゃねえ。
ガチャっと音が聞こえる。しもた。鍵をかけていなかった。娘にはあれだけ戸締りはしっかりするように教育しているのに。
ヒタ、ヒタ、ヒタと足音が聞こえる。
遠い日の記憶が蘇る。
ああ、君とこんなにホラーな再会をするとは夢にも思わなかったよ。
スポンサーサイト