王木レディオの話
- 2019/07/06
- 17:00
先日放送された王木レディオ。
今回の放送分で送りつけた投稿をコピペしておく。
どうしてわざわざそんな事をするかは放送を見れば分かる……かもしれない(笑)。
さて、王木先生の回答は……?
王木亡一朗様
お疲れ様でございます。
今回のテーマは「コンビニ」との事ですが、このテーマを聞いて真っ先に思い浮かぶのは芥川賞作品である村田沙耶香の「コンビニ人間」です。
この作品のすごいところは、コンビニという題材を通して現代社会に存在する見えないテンプレートや、それに「収まることのできない人間」、つまりは「人間になりそこねた人間」を描く事により、「普通さ」を求めてくる一般社会の見えない圧力と、おそらく作者自身が抱えているであろう「普通になれない」という懊悩を背理的に成立させている点であると思います。
すいません。調子に乗りました。
もう少し簡単に言うと普通さを押し付けてくる現代社会、そして普通になれない人の悶々と思いをコンビニを通して同時に表現している点にあります。
これってよくよく見たらいつの時代でも、誰でも抱える悩みであり得るために、これ以上の普遍性を持ったテーマって存在しないのだと思います。「人間失格」しかり、誰もが「自分は普通の人とは違う」とおナルな悩みに耽溺しつつも、よくよく見るとそれは誰もが持っていて表に出していないだけの悩みだったというものはよくある事です。
そういったわけでこの作品は現代で出るべくして出た傑作であり、今後何十年も残り得る普遍性を持った作品だと思うのですが、王木さんはコンビニ人間を読んだ事はあるでしょうか?
また、これって何年もしたら教科書に載るだろうと思っていますが王木さんの見解はいかがでしょうか?
あと何年もすれば村田沙耶香はかつてのオッサンが山田詠美と語っていた時と同じように語られていくかと思います。
月狂四郎
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