絶対にウケる方法なんて絶対に無い
- 2019/05/29
- 17:00
入れ替わりの激しい電子書籍の世界ですが、日々新しく頭角を現す人が出てくるというのは観客視点で非常に喜ばしい事です。
そこでありがちなのが、「この人は○○でうまくいったから私もやってみよう」という後だしスタイルです。確かに成功者のやった事を真似るのは失敗しにくいというのはありますが、たとえばネズミ講みたいなビジネスモデルの場合(これだと喩えが酷いですが)は後者になればなるほど不利になります。
私も今までに色んな試みをやってきてはたまに小さな成功がパチンコの小当たりのように出て、調子に乗ったところで電車賃すら突っ込んで大負けし、悲しく歩いて帰るような失敗を多々やって来ました。
おそらく私が一番乗りで考えた方法ですが、小説を上下巻で分けて上巻だけ他店でも0円で販売し、プライスマッチというシステムを使って上巻だけ事実上無料にし、そこを導線にして恒常的な売上を見込むというなかなかエグい売り方を考えたものでした。
ですが、その作戦は色んな事情から見事にスベり、同じ事をやった如月恭介氏(彼が私の真似をしたかどうかは直接訊いてないので知りませんが)が成功を収め、なんか彼が考え付いたビジネスモデルみたいになっちまったのは痛恨の極みです。いや、彼は自分でそれを考えた可能性が十分あるのですが。
売り方がナイスアイディアでも、作品のクオリティが高くても、それがスベる時は容赦なくスベります。
かつて私が非常に優れた作品として挙げた広橋悠氏の「IMAGO」は全然売れなかった上にクソわなびの嫉妬で酷い評価を付けられ、市場から一時撤退すらしました。
あの低レビューが付いた瞬間は我が事のように忸怩たる思いをしたものです。
ですが、それがまさかのWITノベル部門で冲方丁賞を受賞するという快挙を達成しました。レビュアーから「素人の作品」と揶揄された小説が、他でもない正真正銘の小説家に認められたわけです。こういう例だってあるのです。
話はだいぶ逸れましたが、面白い作品だろうがつまんない作品だろうが売れる時はなにがしかの理由で売れるし、売れない時はそれなりに納得の出来る理由で売れません。
絶対にウケる方法なんて絶対に無いのです。
だから商業出版の世界ですら本が全然売れなくて困っているわけです。
作品名を出すのは危険過ぎるからやめますが、「なんでこんなしょーもないもんが売れてるの?」と訊きたくなる現象はいくらでもあるというか、むしろ読者もどんどんバカになってるからバカに向けた作品の方がよっぽど売れるんじゃねーかという毒を吐きたくなるほどです。
これらの現象から私はある結論を出しました。
それは、「売れる」という事を決してゴールに設定してはいけないといったものです。
野心は必要です。才能も必要です。でも全部持っててもことごとく失敗する人もいます。そういう事だってあるのです。
ですから電子書籍をリリースする人はたとえ売上が数冊でも、「いくらかの人の暇潰しにはなったな」とか「趣味で小銭稼ぎが出来たな。これでうまい棒3本は俺のものだ」ぐらい言っとけばいいのです。
見返りや承認をやみくもに追ってはいけません。それらは私達を断崖絶壁まで甘い香りで誘い出して、何名かは私の目の前で渓谷へと落ちてゆきました。
まず最初に、素人の作家もどきの書いた作品が小銭にでも変われる事に、幸せを感じる事から初めてみてはいかがですか?
そこでありがちなのが、「この人は○○でうまくいったから私もやってみよう」という後だしスタイルです。確かに成功者のやった事を真似るのは失敗しにくいというのはありますが、たとえばネズミ講みたいなビジネスモデルの場合(これだと喩えが酷いですが)は後者になればなるほど不利になります。
私も今までに色んな試みをやってきてはたまに小さな成功がパチンコの小当たりのように出て、調子に乗ったところで電車賃すら突っ込んで大負けし、悲しく歩いて帰るような失敗を多々やって来ました。
おそらく私が一番乗りで考えた方法ですが、小説を上下巻で分けて上巻だけ他店でも0円で販売し、プライスマッチというシステムを使って上巻だけ事実上無料にし、そこを導線にして恒常的な売上を見込むというなかなかエグい売り方を考えたものでした。
ですが、その作戦は色んな事情から見事にスベり、同じ事をやった如月恭介氏(彼が私の真似をしたかどうかは直接訊いてないので知りませんが)が成功を収め、なんか彼が考え付いたビジネスモデルみたいになっちまったのは痛恨の極みです。いや、彼は自分でそれを考えた可能性が十分あるのですが。
売り方がナイスアイディアでも、作品のクオリティが高くても、それがスベる時は容赦なくスベります。
かつて私が非常に優れた作品として挙げた広橋悠氏の「IMAGO」は全然売れなかった上にクソわなびの嫉妬で酷い評価を付けられ、市場から一時撤退すらしました。
あの低レビューが付いた瞬間は我が事のように忸怩たる思いをしたものです。
ですが、それがまさかのWITノベル部門で冲方丁賞を受賞するという快挙を達成しました。レビュアーから「素人の作品」と揶揄された小説が、他でもない正真正銘の小説家に認められたわけです。こういう例だってあるのです。
話はだいぶ逸れましたが、面白い作品だろうがつまんない作品だろうが売れる時はなにがしかの理由で売れるし、売れない時はそれなりに納得の出来る理由で売れません。
絶対にウケる方法なんて絶対に無いのです。
だから商業出版の世界ですら本が全然売れなくて困っているわけです。
作品名を出すのは危険過ぎるからやめますが、「なんでこんなしょーもないもんが売れてるの?」と訊きたくなる現象はいくらでもあるというか、むしろ読者もどんどんバカになってるからバカに向けた作品の方がよっぽど売れるんじゃねーかという毒を吐きたくなるほどです。
これらの現象から私はある結論を出しました。
それは、「売れる」という事を決してゴールに設定してはいけないといったものです。
野心は必要です。才能も必要です。でも全部持っててもことごとく失敗する人もいます。そういう事だってあるのです。
ですから電子書籍をリリースする人はたとえ売上が数冊でも、「いくらかの人の暇潰しにはなったな」とか「趣味で小銭稼ぎが出来たな。これでうまい棒3本は俺のものだ」ぐらい言っとけばいいのです。
見返りや承認をやみくもに追ってはいけません。それらは私達を断崖絶壁まで甘い香りで誘い出して、何名かは私の目の前で渓谷へと落ちてゆきました。
まず最初に、素人の作家もどきの書いた作品が小銭にでも変われる事に、幸せを感じる事から初めてみてはいかがですか?
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