絶縁状をもらっても表現したいという欲求に逆らえません

　前述の通り、わたくしは個人出版界だけで３通絶縁状をいただいております。もちろん誰とは言えません。

　絶縁状をもらった理由はやっぱりというか私の悪フザケがおおよその原因なのですけれども、これについて一つ困った事があります。

　というのも、絶縁状をもらった事自体には「嗚呼、残念だナア」ぐらいに思えるのですが、そこに至るまでの過程と言いますか、悪フザケと言いますか、もうちょっと聞こえのいい表現をすれば自分のやりたい事をやり通した件については微塵も反省していないからです。

　たしかに仲間は失いました。

　明日からその人は私のアンチにすらなり得る存在です。

　ですが、だから何だと言うのですか？

　もともと個人出版というのは文字通り個人事業でございます。

　自分だけの力でと綺麗事を抜かすつもりはございませんが、それでもいざとなったら何でもかんでも一人でやれないといけません。たとえ、自分で描いたショボい絵を表紙に使わないといけなくとも、それでも作品自体の出版は出来るはずです。

　そうなると徒党を組む事自体にそれほどメリットは無いのです。私は面白いと思う人だけにからみ、自分の好みでない売れっ子個人作家にはからみもしなければ影で悪口を言って貶めるような事もしませんでした。

　それは良くも悪くも自分のやっている事が好き勝手出来る小銭稼ぎであると認識していたからであり、それ以上の意味はさして求めていなかったから出来た事でした。

　まあ、他の方がどれだけ評判を気にしているかは知りません。

　ですがよっぽど酷い事をしなければ売上に甚大な被害を与える悪名が轟く事はありませんし、その逆もまた然りです。

　そういった思考を構築していった結果、私は「嫌われてもいいから自分が面白いと思う事をやろう」という結論に達しました。

　結果として幾人かの仲間は失い、ともに行動した作家がいくらか精神を病んでしまっているような気がしないでもありませんが、嫌なら離れていけばいい。少なくとも絶縁状をくれた３人はそう判断したからそうしたのではありませんか。

　なんだかカスまっしぐらな考えに聞こえなくもないですが、嫌われる事を畏れている人は偉人の足跡を辿るだけに終わります。結局のところ、誰もやった事の無い事をやった人はいくらか嫌われる運命にあるからです。

　だからね、この際開き直りましょう。

　本当に自分のやりたい事をやのであれば、絶縁状をもらう程度の事を畏れるなと（笑）。

　仲間との交流はたしかに楽しいです。

　楽しいけど、それだけです。

　あなたが曲りなりにも表現者を気取るなら、何をするべきかは明らかですよね？