那須川天心がメイウェザーに勝つにはこれしかない
- 2018/12/30
- 17:00
ヤフーニュースで大晦日の格闘技について書かれた記事を見ました。なんでも、那須川天心となぜかボクシング対決をするメイウェザーが「キック一発につき5億円の罰金を課した」というものです。ヌヌヌイわたくしこの記事で那須川選手がメイウェザーをKOする方法を思いついてしまいました。本当は小説で書きたかったのですが、どう考えても明日までに間に合わないので走り書きに。まずね、試合が始まったらボクシングルールなんて...
墨まみれのVICTIM
- 2018/12/26
- 17:00
早く陸地に戻りたいわたくしは、近海に面したワイハなる港町を襲撃しに行きました。 タコ仲間には「あそこではタコを悪魔の動物として忌み嫌っている。これは差別だ」と煽動しました。実際のところはよく知りません。 さて、群れとなった私達はあっという間にワイハに辿り着くと、漁港に係留してある漁船を片っ端から襲い、次々と船を海の底へと引きずりこんでいきました。 こうすれば非常事態を収集するために、町の中心部か...
誰も知りえぬタコの絶望
- 2018/12/25
- 17:00
タコになんて生まれるもんじゃない。 深海の生物に生まれ変わって、すぐにその考えは私の脳裏に深く刻まれました。 せっかくタコになったのだから、タコの世界についての内部情報と言いますか、当事者しか知りえない情報を収集すればこれはこれで新しいビジネスチャンスになると思っていましたが、タコ語で他タコ(人間界で言う他人)に訊いてみましたところ、なんとタコは交尾後に死んでしまうのだそうです。 ヌヌヌイこれは...
投げ売りのクリスマス
- 2018/12/24
- 17:00
前回のクリスマスも同じような事をやった気がしますが、この日から私の作品が大体全作品無料キャンペーンになります。キャンペーン出来ないのは水面下でしれっとキャンペーンやってたものですね。ヒマな人はダウンロードしてみるのもいいでしょう。どれか一個でも面白いと思っていただけたら次回以降有料で買ってもらえればそれでよござんす。それではよろしく。...
深海の絶望
- 2018/12/23
- 17:00
予想通りといいますか、クラーケンの群れに襲われて海の藻屑と化したわたくしは、溺死とともに奴らのうち一体の身体を乗っ取り、現在巨大タコとして新たな人生……というか、タコ生を生きています。周囲には似たような巨大タコが群れとして生きており、私は仲間とともに海中を彷徨っています。 まあ、魔物のコウドウ=カイを乗っ取った時点で気付いてはいたのですが、とうとう人間を離れましたか。 前の身体では人間とも交わる事...
私はタコになりたい
- 2018/12/22
- 17:00

密漁で私財を増やしつつ、むしろわたくしが国王のキンタマを掴んでやろうかと考えていたあたりで、思わぬアクシデントが起こりました。 この日はいつも通りに快晴の大海をどんぶらこと流れている最中でございました。水に流れていると、前方にいる船がガツンと何かにつんのめったように動きを止め、あわやそのまま転覆しそうなくらいに前方へと傾いてしまいました。 私の知る限りこの辺に浅瀬があるはずはなく、かような光景が...
海賊版と呼ばれそうな男
- 2018/12/21
- 17:00
売春宿の放火からしばらく経ち、私は漁業でその名を轟かせておりました。もちろん、密漁でございます。 最初にこの世界へとやって来た時、川で食べた魚の不味さに驚愕したものですが、という事は、裏を返せば旨い魚を獲ってくればいいビジネスになるに違いないという発想の転換をしましたところ、その予想はものの見事に的中いたしました。 最初は小船を使ってウニの密猟をしておりましたが、それで小金を儲けているうちに漁業...
蛍火
- 2018/12/20
- 17:00
ヌヌヌイこれはまずい事になりました。 壁にへばりついた女の死体を見て、私は嫌な汗をかいています。 話せば長くなりますが、先日に悪名高いコウドウ=カイの肉体を乗っ取ったわたくしは、王のもとへ勇者として名乗りを上げ、前回よりも多額の支援金をもらって帰って来ました。魔物が人間の味方になったというのもあり、王の期待も大きかったのだと思います。 ですが、私は懲りもせずにまた売春宿に通うというダメ人間の螺旋...
反逆のカリスマ
- 2018/12/19
- 17:00
視界が真っ暗になったのち、わたくしはまたさっきまで自分の身体として使っていた筋肉ダルマの死体を見下ろしておりました。 ああ、また死んだのか。 悲嘆というより、犬の糞を踏んずけたような心持ちで言いました。 コウドウ=カイは人に似た見た目をしておりましたが、やはり魔物は魔物でございました。筋肉ダルマの顔は北斗の拳で殺されたザコのようにひしゃげており、ブサイクに拍車がかかっておりました。 空をふよふよ...
いのちをだいじに
- 2018/12/18
- 17:00
酒をかっくらいながら賞金首の魔物を退治しに行く時の気分は、無一文になった人間に似合わず爽快でございました。 やはり人間、仕事というものを持った方が幸せなのかもしれません。 これから魔物を退治するのは明らかに生活費を稼ぐためではございますが、それによって近隣に平和がもたらされるのかと思うと、私のやっている討伐という仕事も誇れるものなのかもしれません。 町を出てしばらく歩くと、向こうの方に図体のでか...
ギルド
- 2018/12/17
- 17:00
先日には小金持ちの家から金品を物色して色々と巻き上げましたが、その金もあっさりと使い果たし、また懲りずに巻き毛のマリアにそっぽを向かれてしまいました。それでも「金が入ったらを抱いてやろう」と思わせるところはやはりプロなのかもしれません。 さて、そんな分析に浸っている場合ではございません。 わたくしの潜伏している宿には、連日たくさんの請求書(主に売春宿)が郵送されてきており、近所では憲兵が、小金持...
クリボー
- 2018/12/14
- 17:00
「愛してると言ってくれたじゃないか」「なに言ってんの。そんなのあんたがお金持ってる間だけに決まってるでしょ」 巻き毛のマリアは冷たく言い放つと、あてつけのようにヒールの音を響かせながら宿を出て行きました。 先日に王から軍資金をもらった私は、あっという間にそれを歓楽街で使い果たしました。 最初は都でも有名な売春宿に通っていたのですが、それもかったるくなり、「金を積むからお前から来い」という派遣型風俗...
目的外使用
- 2018/12/13
- 17:00
どういうわけか筋肉ダルマを乗っ取ったわたくしは、気付けば王と正式に謁見と言いますか、勇者としてのブリーフィングを受けていたのでございます。 魔王を倒した暁には王位継承という話ではございましたが、逆に言えば魔王を倒すまではわたくしはこの国を統治する者にはなれないという事でございます。 せっかく異世界に来たのですから、チート能力とやらを活かして美女と酒池肉林のセックス三昧といきたいところではございま...
乗っ取り
- 2018/12/04
- 17:00
魂も消滅するのだろうかと考えていると、空中からつぶれた死体が見えるのに気付きました。なにやら生前の私と似ているような気がすると思っていると、その背後にはハンマーを持った筋肉ダルマが立っています。それを見た時、嗚呼、私は本当に死んだのだ、と思いました。 わたくしの肉体は頭部が収縮したかのように窪んでおり、それは昔見た友人の下手クソな自画像を思い出させました。 いやはや、死ぬ時もずいぶんと無様だなと...
ダルマの罠
- 2018/12/03
- 17:00
ようやく勇者の選考会に出場する事が出来ます。 城の中をズイズイと歩いて行くと、なかなか金目のものがありそうな気がしたので、密かに持ち帰っても大丈夫そうな壷が無いかと探してみました。持っているだけで幸せになれる王の壷とか言って、町で売り捌いてやろうかと思います。 ですが私のような人間が出てくるのはお見通しだったのか、嘘くさいメッキのかかった鎧のレプリカぐらいしか高価そうな物は無く、売りさばいたら売...