「未来撃剣浪漫譚【4】 Last Paradise」書評
- 2023/03/25
- 23:17
「未来撃剣浪漫譚【4】 Last Paradise」を読了しました。当ブログではお馴染みだったものの、最近は小説では顔を見せなくなった八幡謙介氏の新作ですね。正直「このシリーズはエタったまま終わるのかな」と思っていましたが、予想に反してかなりの熱量とボリュームで仕上げてきました。ストーリーのあらすじをざっくりと説明します。本作の主人公である芹澤無二(おそらくlynch.の葉月似)は父の仇討ちのために、震災によって無法...
深町秋生「探偵は田園をゆく シングルマザー探偵の事件日誌」書評
- 2023/02/26
- 23:08
深町秋生の「探偵は田園をゆく シングルマザー探偵の事件日誌」を読了しました。今回も骨太なエンタメ作品でございました。本作の流れをざっくりと説明します。主人公である椎名留美(しいな るみ)は元警官のシングルマザーで、探偵稼業で糊口を立てています。ただ、探偵業だけでは食っていけないので、デリヘルのドライバーといったあまり人に言いたくないバイトで日銭を稼いでいます。そんなある日、デリ嬢のキラリちゃん(明...
糸魚川鋼二「ノックバック・ビヨンド」書評
- 2022/12/29
- 13:58
糸魚川鋼二氏の新作である「ノックバック・ビヨンド」を読了しました。結論から言うと、今回もとんでもないものを書いてきたなと。あらすじと言いますか、ストーリーをざっくりと説明すると、「ノックバック」の準主役である碇哲史郎(いかり てつしろう)を取り巻く人々の物語が過去、現在、未来と展開されていく話で、いくらか群像劇っぽい多数の視点から熱いラストまで一気に駆け抜ける話になります。そういうわけでストーリー...
折羽ル子「ウシトラマンは怪獣の殺し屋」書評
- 2022/12/15
- 01:07
ようやく折羽ル子氏の書いた「ウシトラマンは怪獣の殺し屋」を読了しました。いやあ、すげえ登山だった(笑)。今作文圧というか、すごくウザい文圧をあえてこれでもかと前面に出してくる異色の作品でした。いつも私が書評を書く時には、読者がその作品がおおよそどんなものなのかを判断出来るようにあらすじを書くのですが、本作は不可です(笑)。もう、簡単に言えばウシトラマンが暴力、性描写なんのそので怪獣と壮絶なバトルを...
呉 勝浩「爆弾」書評
- 2022/12/03
- 00:47
ネットでたまたま話題になっているのを知って読んだ作品が非常に面白かったので紹介します。今回の作品は呉勝浩の「爆弾」です。ストーリーをざっくりと説明すると、野方警察署にとある酔っ払いが連行されてきます。スズキタゴサクという明らかに偽名を名乗る男は、取調べの最中に「10時に秋葉原で爆発がある」という予言します。「ヤベエ奴が来たな」と警官が呆れていたところ、秋葉原の廃ビルがまさかの爆発。本当に爆発が起こる...